ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

新潟・佐渡が中国に狙われている1

2014-10-12 08:51:05 | 国際関係
 新潟・佐渡が中国から狙われている。
 まず産経新聞平成26年4月6日号の記事を紹介する。シリーズ「島が危ない 第2部 佐渡に迫る影」の第1回の記事で、宮本雅史記者は「新潟県・佐渡島に中国の影がちらつく異変が起きている」と書いた。



 記事を要約すると、平成22年10月30日、佐渡を中国の唐家セン(王へんに旋)元国務委員が訪れた。元外務大臣クラスの大物である。このクラスになると党中央書記局の指示がないと自由に動けない。唐氏には、中国在新潟総領事館の王華総領事(当時)、学校法人新潟国際芸術学院の東富有理事長兼学院長、そして佐渡市の甲斐元也副市長(現市長)が同行した。



 佐渡には、航空自衛隊の佐渡分屯基地がある。分屯基地は、第46警戒隊と中部航空施設隊で構成され、第46警戒隊は、空自が誇る高性能警戒管制レーダー、通称「ガメラレーダー」で24時間、日本海上空を監視している。中国との関係悪化で、このレーダーの重要性が高まっている。
 中国は、日本海に面する北朝鮮の羅津港を租借して50年間の使用権を獲得している。平成24年には羅津港から100キロ離れた清津港を30年間使用する権利も確保した。両港から針路を東に取れば津軽海峡に、南下すれば佐渡島に行き着く。「中国が佐渡島や新潟に拠点を作ると、日本海が中国の内海化する危険性がある」と防衛省幹部は警戒する。



 「唐氏が佐渡を訪れたころ、新潟市と佐渡市では中国が絡んだ2つの“プロジェクト”が動いていた」と宮本記者は伝える。佐渡市の道の駅と新潟市の総領事館用の土地の購入である。
 佐渡市吾潟にある道の駅「芸能とトキの里」は、JA佐渡と佐渡汽船グループが設立し、「佐渡能楽の里」が運営していたが、観光客の減少で経営不振となり解散した。この道の駅の施設を、新潟国際芸術学院が1円で購入した。建物部分の延べ床面積は約3600平方メートルある。同学院は土地もJA佐渡から無償で借り受け、23年6月から研修施設として利用している。
 理事長の東富有氏は、日本国籍を取得したシナ人である。中国・瀋陽の魯迅美術大を卒業し、新潟大大学院に留学。平成8年に日本国籍を得て、21年1月に「中国などからの短期留学生に新潟の自然風景を描かせたい」と新潟国際芸術学院を設立した。年間3000人の留学生を呼ぶという。
http://www.iacn.jp/sub7.html
 佐渡市は、道の駅の売却後も、もともと観光施設だからと、運営費の補助を続けている。記事の時点までの3年間で、その額は、1500万円に上る。
 新潟国際芸術学院が佐渡に進出したころ、新潟市内では、中国在新潟総領事館の移設問題が起きていた。この件については、私もブログに書いた。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/151db9e1eb0e13d8f2bd71ca443eb2f5
 平成23年12月、中国側は突然、新潟市中央区新光町の民有地約15000平方メートルを購入した。宮本記者は、この件について、次のように書いた。「登記簿に経営内容が不明瞭な企業名が登場するなど、売買過程に不透明さも残る。関係者によると、簿価は7億円前後だが、売買価格は15億円前後と推定されるという。日本政府がこの売買を認知したのは翌24年1月。中国側はこの広大な土地に総領事館のほか、総領事公邸や職員宿舎、市民との交流施設、駐車場などをつくると説明しているが、所有権の移転登記はまだ行われておらず、建設時期も不明なままだ」と。
 総領事館の開設と不動産取得。佐渡での新潟国際芸術学院進出と唐家セン氏の訪問――宮本記者は、「この時期、中国では有事の際に国と軍が民間のヒトやモノを統制する国防動員法が施行され、北朝鮮の羅津港や清津港の長期租借が決まった」と指摘する。
 私見を述べると、これらはすべてつながっている、すべて計画的に着々と進められている。そう見るべきだと思う。私は、藤井厳喜氏と上薗益雄氏の見解を知って、その思いを強くした。
 
 次回に続く。

■追記

 上記の掲示文を含む拙稿の全体を次のページに掲載しています。
 「新潟・佐渡が中国に狙われている」
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion12v.htm