ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

脱少子化を語る6

2007-08-27 10:24:27 | 少子化
司会: 佐々木先生も実はこういうお考えをお持ちで、調和ということが少子化を切り抜けられるのかもしれないなというお話をされていたが。

佐々木: 今の世の中は、人のことはどうでもいい、自分のことだけでいいということがまかり通っている。すべての根本にはそういうことを直さなくては駄目だと思っている。
 去年のこのフォーラムのときに、祖先に対して手を合わせることをしてはどうかと私は言った。
 祖先に対して手を合わせるという敬虔な心があれば家庭が変わるだろうと思う。
 敬虔な心がある人たちはするけれども、家族中、全く敬虔な心がない人たちは、いくらお盆になっても遊びに行くだけで、手を合わせることはしない。
 ではどうすればいいのかということだけれども、この会のような草の根的にやっているいろいろな集まりをたくさん開いて、そこでみんなが教わったことをうちに持って帰って、周りに広げればいいのではないかと思っている。 

司会: 今の世の中がすべてお金の価値観で動いてしまっていて、人格のバランスが崩れてしまっている。
 戦後教育の影響もあるだろうけれども、そういったことが少子化に限らず、他にも考えられないような事件に結びついているような気がしてならない。
 ここで石村さんにお聞きしたいが、文化的なものや自然のことが必要だと、こういったことがあると健やかな子供が産まれてくるというお話を聞いたが、実体験としてどうか。

石村: とても大事なことだと思う。佐々木先生も人格者ですから、家庭でお産をしたいという方をよほどのことがない限りは許可してくださる。
 うちの助産所は最初は36週からでもいいでしょうと言っていたが、すぐには体を治せないのでだんだん早くしまして、今は28週に下げた。
 なぜそれをするかというと、だんなさんが頻繁に一緒に検診をしてくださると必ずだんなさんがいるときにお産になるし、安産になる。男の人の不安がないということがとても大事なことだと思う。
 中には出張ですなんていう間に陣痛が始まっちゃう人がいるが、行ってきてくださいと言う。
 「大丈夫です。だんなさんがいないうちは産まれませんよ」って言うと本当に産まれない。それで出産までに4日くらいかかる。四日もかかると私も体力の限界だ。
 私の体力の限界はあなたの病院行きよってこのごろは言う。そのときに「最後だけど神様に祈ってみる」と言う。
 私がお参りさせてもらっている神霊教のお祈りをさせてもらいましょうというと、大概だんなさんが一緒にしてくれる。すると、皆さんそれからすぐに産まれる。子供のことを思って神様に祈るということがどんなに大事なことなのかはいつも体験することだ。
 日本は遠い昔から産婆さんが家族を励まし、常にそばに付き添ってお産をしてきた。だから家族の絆は強いし、調和の精神はたっぷり、このことをいつの間にか忘れてしまっている。 

司会: 皆さんのお話を聞いていると、いかに精神的なことが重要なのかが分かる。
 3月に名古屋で「明けゆく世界フォーラム」があって、アサヒビール名誉顧問の中條高先生、元台湾総統府国策顧問の金美齢先生、細川さんに登壇していただいた。
 これまで物質科学の文明と精神科学の文明が発達してきたが、物質科学の方が発展し続けて精神文化をなくしてしまい、そのバランスが崩れてしまったから、このような時代に突入しているというお話だった。
 少子化の問題もそうだが、家族の中でも人は人、自分は自分という形になっている結果から、いろいろなことが起きているのかなと思う。
 子供の問題にしてもみんなの子供というような意識がない中で、人の子供だからいいだろうと、うちの子供はかわいい、かわいいと育てて、そういった教育の問題とかがすべてリンクして今の日本が出来上がっていると思う。

 次回に続く。