ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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男系継承のための皇室典範改正1

2006-02-05 13:07:07 | 皇室
 私は、皇位継承は男系継承の伝統を堅持すべきという考えである。女性天皇に反対ではない。しかし、女系継承への移行には断固反対する。男系継承のために最大限の努力をし、あらゆる方策を講じることが先だと思う。そして、その方策はある。既にいくつも出されている。私は、皇室典範を改正するのであれば、男系継承の伝統を堅持し、男系継承のために最大限可能性を追求するための改正を行うべきと考える。

 女性天皇を禁じ、男系男子に限定したのは、明治につくられた皇室典範である。それ以前には、過去に8方10代の女帝の例があった。それは、男系男子による継承を補助するためである。現行の皇室典範を改正して女性天皇も可とする場合は、この伝統にのっとって、男子優先を明記しなければならないと私は思う。
 現行の皇室典範では、皇位の世襲について、次のように定められている。

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●現行皇室典範(昭和二十二年一月十五日)

第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。
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 男系継承の補助のために女性天皇を可とするには、この規定を男系の男子だけでなく、男系の女子も可とする規定に改める必要がある。さらに男子優先を原則として、皇位継承順位を定め直す必要がある。
 現行の皇室典範では、皇位継承順位について、次のように定められている。

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●現行皇室典範(昭和二十二年一月十五日)

第二条  皇位は、左の順序により、皇族に、これを伝える。
一 皇長子
二 皇長孫
三 その他の皇長子の子孫
四 皇次子及びその子孫
五 その他の皇子孫
六 皇兄弟及びその子孫
七 皇伯叔父及びその子孫
2 前項各号の皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族に、これを伝える。
3 前二項の場合においては、長系を先にし、同等内では、長を先にする。
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 男子優先については、皇長子、皇長孫、その他の皇長子の子孫、皇次子及びその子孫、その他の皇子孫等において、どのように男女の先後を定めるかが問題となる。
 第一の考えは、皇長子のなかで男子が先、女子が後とし、皇長子に該当者がなければ、次に皇長孫の男子、ついでその女子というようにする順位付けである。第二の考えは、皇長子、皇長孫、その他の皇長子の子孫、皇次子及びその子孫、その他の皇子孫等、一号から七号まで男子を先とした上で、該当者がなければ、皇長子の女子が次の順位者となるという順位付けである。第三の考えは、第2項に定める「それ以上で、最近親の系統の皇族」の間まで男子優先とし、なお該当者がいないときは、皇長子の女子、皇長孫の女子が次の順位者となるという順位付けである。

 私は、男系継承を堅持し、直系の皇嫡子、皇庶子に該当者が居なければ、傍系の男系男子が継承してきた伝統を見ると、第三の考え方を基本とするのがよいと思う。すなわち、直系男子⇒傍系男子⇒直系女子⇒傍系女子という順番である。
 以上の私見をもとに第一条、第二条の改正案を以下に示す。

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◆皇室典範改正私案

第一条 皇位は、皇統に属する男系の者が、これを継承する。

第二条 皇位は、原則として皇族男子に、左の順序により、これを伝える。
一 皇長男子
二 皇長男孫
三 その他の皇長男子の子孫の男子
四 皇次男子及びその子孫の男子
五 その他の皇男子孫
六 皇兄弟及びその子孫の男子
七 皇伯叔父及びその子孫の男子
2 前項各号の皇族がないときは、皇位は、それ以上で、最近親の系統の皇族男子に、これを伝える。
3 前二項の場合においては、長系を先にし、同等内では、長を先にする。
4 前項において該当する男子のないときは、男系継承を補助するため、皇位は、皇族女子に、これを伝える。
5 前4項における皇族女子は、皇太后または大皇太后または独身者に限る。継承者は、皇室会議の協議を経て決定する。
6 前5項における独身者の順序は、前1項の規定を準用する。この場合において、同項中に「男子」「男孫」とあるのは、「女子」「女孫」と読み替えるものとする。
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 次回、男系継承の伝統を堅持し、男系男子による継承を安定させるための改正案を提示したい。

参考資料
・皇室典範の全文
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO003.html
 皇位継承を案ずる人は、一度は皇室典範を読んでみることをお勧めしたい。そう長くなく、意外と読みやすいと感じると思う。