ブログ・アビット

埼玉県新白岡の学習塾、アビット新白岡校の日常と教室長の日常をお送りします。

NHK「“学校”って何ですか」レポ(2)

2007-03-30 | 勉強コラム

NHKの教育特番で感じたこと。
まず、1つ目です。

最もできない子どもに合わせる授業

兵庫県尼崎市の公立小学校、小6のクラス。
その日の宿題忘れは約半数。
先生は生徒に「宿題は、あなたたちの最低限の仕事」と言う。

その日の算数の授業は小5の小数(復習)から始まった。
全員が理解するまで、復習を続ける。
そちらで時間を使い、予定した小6の教科書の内容に入ったら授業が終了。

生徒からは「先生の授業は遅すぎる」との言葉も出る。
でも先生は「みんながわかってよかったとしたいので、次々進まない」と言う。

放課後の補修。
クラスから2人が居残りで補修をしてもらっている。

次の日は、その補修の内容のテスト。
補修を受けた2人は、100点と90点を取ることができた。
クラスメイトの前で発表してもらい、照れながらもうれしそう。

以上なのですが、これで思ったこと。
この先生が、とても熱心なのはよ~くわかりましたよ。
でも、普段の授業がこれでいいわけないでしょ!・・・ということです。

小6の算数の授業で、小5の復習に大部分の時間を使う。
そして、小6の内容は勉強しきれていません。
合法的な「必修漏れ」の雰囲気も・・・(←言い過ぎ?)。

補修の内容のテストを次の算数の時間に行う。
補修の子ども2名には、ピッタリかもしれませんが・・・。
またしても、小6の算数の内容が進行したようには見えませんでした。

これって、学習指導要領を思いっきり無視しているような(勉強時間減ったのに)。
もっというと、補修の2名以外の大部分の子どもも無視しているような。
さらに言うと、先生の自己満足のような。

個人的には、そんな気がしました。

特に学校において、全員が完璧にできるまで・・・というのは難しいでしょう。
算数については、土台(基礎)、理解力がものをいいます。
どんなに熱心に、わかりやすく授業をしても、差が出て当たり前です。

でも、この先生はホントに熱心です。
放課後の時間を使って、土台の部分を補修してあげています。
そこの部分は、頭が下がります。

ただ、補修内容のテストは、その補修の時間内にやればいいことです。
ムリヤリ、小6の算数の時間にやる必要はありません。

小6の算数の内容を、しっかり勉強していないまま中学生になるとどうなるでしょうか?
今度は中学校で、そのクラスの生徒が数学で難しい思いをすることになります。
だって、小6の土台が不足しているでしょうから・・・。

学校の先生は、やるべきことをやるといいと思います。
自分でも子どもには言うのに・・・、「最低の仕事」って。
先生は、それをやっていないと思うのですが。

差は必ず出るので、そのときは学校以外で勉強の方法を選べばいいのです。
学校の先生が、ひとりで背負い込むことではありません。

学校内容が難しいのなら、補修系の塾へ。
学校内容よりも上、先取りを勉強したいのなら、進学系の塾へ。
中学受験をしたいのなら、中学受験用の塾へ。

家庭教師でも、通信講座でもかまいませんよ。

学校の授業では、やるべきことをしっかりやっておくといいと思います。

・・・次回、感じたこと2つ目に続く。

コメント
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