世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

神戸港沿いに海運業者が集中した乙仲通りはレトロなビルを再利用した雑貨屋、レストランなどに変わり若者でにぎわっています

2022-07-03 08:00:00 | 日本の町並み
 泉大津から出発し南海本線沿いに紀州街道を南下して関空の対岸あたりまで紹介してきました。羽田への着陸ルートが都心の真上に変更されて物議を火もしていますが、関空は問題を避けるために埋め立てには適さない深い海を埋め立てて空港にしたのですが、未だに不等沈下をする欠陥空港になってしまいました。さほど深くない海上を埋め立てた海上空港は中部国際空港などあちこちに生まれましたが、関空にも近い神戸空港も海上空港の一つです。神戸はもともとは海運で栄えた都市ですが、空の拠点も持つことになりました。この海運に携わる業者のことを乙仲と呼ぶようですが、この乙仲を冠した通りが神戸港の近くにあります。前置きが長くなりましたが、今回は神戸の乙仲通り界隈を紹介します。

 
 
 
 
 
 

 乙仲通りは、JR線と神戸港殿ちょうど中央あたりを北東から南西に向けて1km程続く通りで、車の往来が激しい栄町通と海岸通りとの間にある裏道です。乙仲の名前が示すように、昭和初期のころに港に近いこの通りに海運貨物を取り扱う業者が数多く店を構えていた野ですが、現在はレトロなビルだけが残り、このビル群を利用した雑貨屋さんなどが多い通りです。このレトロ感が受けて、若者に人気の通りで、平日でも人通りが絶えません。いろんな職種の店屋がありますが、服飾関係の雑貨屋さんが多く、食べ物屋さんもちらほら見かけます。中にはオフィスビルもあって、階段ピラミッドを小ぶりにしたような素材商社のKISCOの神戸営業所のビルは有名です。

 栄町通を挟んで北側には元町商店街のアーケードがあり、こちらは老舗の本店の並ぶ商店街です。神戸の賑わい中心が元町から三宮に移ったこともあり、客の入りが芳しくないのか、店舗が変わることも珍しくありません。乙仲通りも似た現象があるようで、
  2012年
 2019年
 
 2022年と写真を撮って回りましたが、偶然にも同じビルを3回とも撮っていて、3回とも店の名前が異なっていました。人気を維持するのはなかなか難しい琴のようです。

 わが国では、再開発と称して古い建物がなんのためらいもなく破壊されてしまいます。レトロなビルが並ぶ乙仲通りは例外中の例外なのかもしれません。すぐに壊してしまうのが役所関係で、どこの都市でも新しくて立派なビルは役所だといわれています。一方、外国に行くと、古くて趣のある建物は役所のビルであることが多いように思います。ただ、古い建物に問題がないかというと、オフィスのIT化では苦労するようです。オフィスにIT機器のために大量の電気や通信のケーブルを引くための工事は大変で、二重床なのの工事を伴う場合などではビルの強度計算までやり直しのこともあるそうです。乙仲通りのレトロビルでは強度計算までは必要なさそうですが。


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