世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

播州織の中心地であった西脇の日本のへそ公園は日本の中心だそうです

2016-02-14 08:00:00 | 日本の町並み
 兵庫県の中央の南部に鶴の林の寺と高砂の松のある神社が隣接するのが鶴林寺でした。お寺の東側には加古川線の支線であった高砂線の廃線跡が遊歩道として続いています。兵庫県でも旧国鉄の廃線跡は多く、線路を付け替えた福知山線の生瀬付近の廃線跡もあります。今回は、高 砂線と同じ加古川線の支線で廃線となった旧鍛冶屋線が走っていた西脇付近を紹介します。

 西脇は東経135度、北緯35度が交わる場所に位置し、その交点には日本へそ公園があります。旧鍛冶屋線は、日本へそ公園の最寄り駅から加古川寄りに3駅目の西脇市駅(旧野村駅)から北北西に13kmほど伸びていました。野村駅の次の駅の西脇駅が市の中心駅で、廃線になる前にもかなりの乗降客があったのだそうです。現在は駅の跡にホテルと神姫バスのバスターミナルがあり、やはり交通の要になっているようです。古い町並みや旧来住家住宅、それに播州織工房館などがあるのは、バスターミナルから東に橋を渡ったあたりになります。

 
 
 
 旧来住家住宅は、大正期に建てられた銀行家の住宅で国の登録文化財に指定されています。現在では入手困難な建材が多用され、釘をまったく使用しない優れた建築技術で作られていて、現在同じものを建てるのは不可能とまで言われています。大正から昭和初期にかけて政治家や皇族も逗留したようです。現在は来住家から西脇市に寄贈され、町づくりの拠点として使われると共に、内部が公開されて観覧することができます。また、付属の洋館にはレストランもあり、日替わりのランチも食べられます。

 
 旧来住家住宅の付近には、小さな流れがあり土蔵造りの家や蔵、それに流れに沿った塀など気持ちのよい風景が広がっています。

 
 旧来住家住宅を東に行くと、播州織工房館があります。播州織は江戸後期に西脇で興った綿織物産業で、かつては輸出の花形だったようです。播州織工房館は、織物工場であった建物を使った播州織の情報発信拠点で、織機や製品などが展示されてい
ます。工場だった建物の板壁が、いい味を見せています。

 
 
 旧来住家住宅から小さな流れに沿って北に行くと、童子山公園の麓に着き、小山を上ると頂上の北側には市民センタと郷土資料館があります。小高い丘の頂上は、西脇市街の見晴台になっています。一方、童子山の南面には、愛染堂、観音堂や大年神社があります。さほど目立たない存在で、愛染堂と観音堂は明治の建物です。しかし、中に祀られている仏像は、他からのものでかなり古いそうです。また、大年神社は、後ろの山に向かって鳥居が林立していて、伏見稲荷とは比べようもありませんが、それなりに綺麗です。

 東経135度は日本の標準時をを決めているもので、この場視での太陽の南中を正午としたものです。ところが、よく調べてみたら、地球の自転は一定ではないとことが解りました。そこで、現在はセシュウム原子時計の刻む時刻が国際標準時/日本標準時になっています。セシュウム時計は正確ですが、実生活で使う地球の自転周期とずれてきます。極端な話をすると、時計の指す時刻は、朝の8時なのに太陽は真南にあるってことになります。これでは困るので導入されたのが閏秒です。しかし、このセシュウム時計も相対性理論によれば、動くものに乗せられた時計と静止している時計とでは、進み具合に差があるそうです。ということは、人類が未発見の作用によっても、正確であるはずのセシュウム時計が狂っているのかもしれません。


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