世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

鈴鹿の関跡にはその名の通りの関町があります

2006-01-25 14:56:57 | 日本の町並み
 五個荘などの近江商人が伊勢に通ったのが鈴鹿越えの道ですが、その東側に位置するのが関町です。関の地名が表すように、奈良時代には都への人の出入りを監視した鈴鹿の関が置かれたところです。江戸時代には、東海道の宿場町として大和街道と伊勢街道の分岐点として栄えました。
 現在の関町は、旧街道沿いを中心にして本陣などの建物群と共に町並みが保存され、宿場町の面影を残しています。関町は現在でも交通の要所になっていますが、国道は旧街道を避けるように通っているため、静かな環境が残されたようです。町並みの東の起点は東追分で東海道と伊勢別街道の分岐点になっていました。現在この場所には鳥居が立っていますが、この鳥居は20年ごとに伊勢神宮から移されるそうです。伊勢神宮の遷宮の時のお古をもらってくるとのことでしょうか。東追分から旧街道の町並みを西に1.8kmのところが西追分で、こちらのほうは東海道と大和、伊勢街道の分岐点でした。
 通りに面する町家は京都と似た間口が狭く奥行きのある土地に、奥行き方向に部屋を並べ、通り庭を配したものが多いそうです。やはり間口税のせいでしょうか。町並みの景観を保存するためにも努力されているようで、保存修復を補助したり、新しい建物の場合にも景観と合うような基準が設けられているとか。訪問した時にも、改修工事真っ最中のお家がありました。通りに面した銀行も、表の作りを町家風にされていて景観に溶け込んでいます。
 地名の「関」の名前が付いた名物に「関の戸」というお菓子があります。アズキの漉しアンを白い牛肥(ぎゅうひ)で包んで、和三盆(わさんぼん)をまぶしたお菓子で、なかなか上品な味がします。町並み散歩の途中に立ち寄って血糖値を高めるのにいいかもしれません。ただ、筆者の場合は、少々リラックスしすぎてカメラを置き忘れてしまいました。このカメラは、翌日に宅配便で自宅に送って頂き、現在も活躍中です。お菓子屋さんの心の温かさに触れて感激した旅でもありました。
 旅に出ると、ちょっとした散歩くらいでもカメラやガイドブックなど、ついつい荷物が増えてしまいます。ものが増えると注意が散漫になり、置き忘れにつながってしまいます。携帯電話のカメラの性能が向上し、携帯だけを持って身軽に散歩に出かれられるようになったのは、置き忘れ防止になるのでしょうが、逆に置き忘れるた時のリスクも大きくなりました。


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