世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

関空の入り口の泉佐野は、一向宗のお寺を核にして白壁に腰板の家並が寺内町のように広がっています

2022-05-22 08:00:00 | 日本の町並み
 前回は紀州街道のほぼ中央に位置する泉大津を紹介しました。泉大津から紀州街道を南下すると、岸和田、貝塚と古い町並みが続きますが、共に本ブログで紹介済みなので、今回はさらに南に跳んで関空の入り口にもなっている泉佐野を紹介します。

 泉佐野は、紀州街道の宿場町というよりは、商業の中心地として発展したようです。中世のころから定期市が立ち、江戸時代には廻船業や大名貸しで財を成したの豪商が甍を並べたそうです。瀬戸内海の東の端という地の利で流通の要であったという歴史は、泉佐野の沖合にできた関空につながるのでしょうか。

 
 
 
 紀州街道は泉佐野の北の見出川を越えたあたりでは堺阪南線と孝子越街道に分かれますが、この孝子越街道に古い町並みが残っている火と思いましたが、泉大津と同様に商店街のアーケードになっていて、古い町並みは1ブロック海沿いの道に沿った場所でした。泉佐野駅を北に出て堺阪南線を横切る手前に、大阪府にあるパワースポットの一つといわれる若宮地蔵の小さな祠がありますが、さすがにパワースポットのせいか、小さいながらよく手入れがされていたようです。駅から300m程北に歩くと西法寺と妙安寺とがありどちらも浄土真宗のお寺で、貝塚などに残る寺内町を小ぶりにしたような雰囲気です。

 
 
 
 
 古い町並みは、西法寺の東側や南側に伸びる路地に沿って伸びています。泉大津の街並みが、黒漆喰の家が多かったのに比べて、こちらは株が板張り、上部が白漆喰のものが多く街並みの表情が明るい感じがします。他の寺内町の街並みと違って、道路は真っすぐではなく微妙にカーブをしています。多くの家の前には、花の鉢が置かれて、下町でよく見られる光景です。南側に伸びる路地が孝子越街道に突き当たって、左に曲がると商店街のアーケードになりますが、その入り口付近に窓格子がピンク色のレトロな建物が建っています。周りの町の様子から浮いた感じですが、現在はデイサービスの施設として使われていますが、建物の歴史を知りたくなります。

 泉佐野は、古い歴史をち関空の所在地としての都市ですが、市の財政の赤字幅が膨らんで2008年には財政健全化団体に陥落しています。この窮地を脱するためにふるさと納税を利用し、5年ほどで脱却しています。このふるさと納税はアマゾンギフトなど地域とは無関係の返礼品で募集をあおり、裁判沙汰にもなり、一応は市側が勝訴したものの、裁判官から「社会通念上、節度を欠き眉を顰める行為」と批判されたものです。泉佐野市と聞くと、街並みの美しさとは裏腹に、うさん臭さを感じます。このふるさと納税は、寄付行為なので、税金が減額されます。確定申告で気づいたのですが、この額は税額控除ではなく所得控除なので、寄付額全額の税金が帰って来るわけではありません、返戻品などという奇妙なものがあるからでしょうか。この確定申告は、以前に比べて随分と楽になりました。国税庁のホームページから、項目に従って入力していくと、納税額が自動的に算出されます。ただ、役所が作ったシステムのせいか、表現がむつかしく、さほど使いやすいとは言えないようです。


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