世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

バーデン・バーデンは日本の温泉街とは全く雰囲気の違う町並みの美しい保養地です(ドイツ)

2021-09-05 08:00:00 | 世界遺産
 2年ぶりに開催の2021年の世界遺産会議ではわが国の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」と「北海道・北東北の縄文遺跡群」とが登録されました。今回は、わが国以外での新規登録登録遺産の中から訪問をしたことのある場所を2件ほど紹介します。手始めは「ヨーロッパの大温泉保養地群」の中からバーデン・バーデンを取り上げます。

 「ヨーロッパの大温泉保養地群」の登録エリアはイギリスやドイツをはじめ7か国跨るもので、イギリスのバースはすでに単独で世界遺産に登録されています。今回紹介するバーデン・バーデンはドイツ南西部の人工5万人ほどの小じんまりとした地方都市です。ヨーロッパ有数の温泉保養地の一つでローマ時代の浴場跡も残されています。

 
 市街地は鉄道駅からバスで15分くらい離れていますが、このバスが5万人都市としては連接バスの立派なもので本数も多かったように思います。5万人都市といえば、日本では諏訪市や赤穂市クラスで、市内バスが頻繁に走っているイメージはありません。バーデン・バーデンが観光客がたくさん訪れる都市というだけではないようで、ドイツでは、かなりの田舎でも公共交通機関が整備されているようです。

 
 
 
 
 
 
 温泉保養地なのですが、お土産屋街ぐらいしかない見当たらない日本の温泉地とは大違い。町並みの中心にあるアマデウス広場には噴水があり、広場を囲む建物群も趣があります。広場だけでなく、町全体が落ち着いたライム・ストーン色の町並みが続いています。ドイツの町並みでよく見かける商品や動物などをあしらった釣り看板も見かけます。僧院教会の小ぶりだけれど、美しいパイプオルガンも印象に残ります。

 
 
 温泉施設は、フリードリッヒ浴場が有名で、宮殿を思わせる堂々たる建物です。ただ、こちらの入浴は、決められたプログラムがあって、そのプログラムに沿ったコースで入浴するらしく、時間もかかりそうでパスしました。代わりに入ったカラカラ浴場は、温水プールにやや低温の温泉水を入れた感じで、水着を着てのんびりつかるだけのスタイルです。

 バーデン・バーデンは飲泉の多いヨーロッパの温泉の中で日本と同様に浸かる温泉の一つです。ドイツの隣のチェコにあるカルロビ・バリは飲泉で有名で、ゲーテ、シラー、ベートーヴェンそれにショパンなど著名人が多く訪れたことで有名ですが、バーデン・バーデンもブラームス、クララ・シューマン、ヨハン・シュトラウスそれに指揮者のフルトヴェングラーやブーレーズが訪れたのだそうです。音楽家って温泉好きなのでしょうか。ただ、電気関係の者に取っては、温泉と一緒に出る亜硫酸ガスや二硫化炭素で電子回路が痛むという面もありますが。


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