世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

コスタ・デル・ソルで最初に観光地化されたトレモリーノスは白い壁に花の色がアクセントを与えています(スペイン)

2021-05-02 08:00:00 | 世界の町並み
 パリから2時間ほどのフライトで行け物価の安いリゾートがチュニジアのポート・エル・カンタウイなどの地中海沿いの海岸でした。地中海沿いのリゾートは、夏場にはどこも人口が倍増するようですが、今回はチュニジアと地中海を挟んで北西に位置するコスタ・デル・ソルの一つであるトレモリーノスを紹介します。

 コスタ・デル・ソルはスペイン南部の地中海に面したアンダルシア県の一部で、コスタ・デル・ソルとはスペイン語で太陽海岸を意味します。観光立国のスペインの中でも重要な地域でアンダルシア州の観光業収入の1/3以上を占めているそうです。チュニジアと同様に外人観光客が多く、一時期はイギリスのギャング団が住みつきCosta del SolならぬCosta del Crime(犯罪海岸)と呼ばれていた時期もあるそうです。地域の中心に位置するマラガが経済、交通の要になり、外国からの観光客の多くが利用する国際空港やマドリットから直行するAVEの終着駅もマラガにあります。今回紹介するトレモリーノスはマラガの西に隣接する人口7万人足らずの小ぶりの都市です。

 
 トレモリーノスは、小ぶりな観光地ですが、1950年頃にコスタ・デル・ソルで最初に観光地化した地域の一つで、グレース・ケリー、フランク・シナトラやブリジット・バルドーなどの数多くの有名人が訪れたそうです。海岸線は北東と南西に延びていて、後方に小高い山があります。マラガとの間はマラガの国際空港が仕切っているような格好で海岸線と直行した滑走路が伸びています。海岸線から200mほどの幅の中には数多くのホテルが立ち並び、これらの皮切りとなったアール・デコ様式で50年代に建てられたペス・エスパダもこのホテル・ベルトに位置します。

 
 
 筆者が泊まったホテルは、ややマラガ寄りで海岸段丘の上に位置していました。海岸には、階段を降りて行く格好でしたが、この高低差が風景に変化を持たせていて印象に残ります。道路に面する建物の壁は真っ白でチュニジアで見た白と紺色とどこか似ています。こちらは紺色で縁取られたドアではなく、白い壁に飾られた花々の植木鉢がアクセントになっています。

 母国語以外を学ばない国民が多いのはアメリカとスペインと言われています。英語は実質的な万国共通語として、大英帝国の植民地の多さからで、同じように植民地の多さで使える地域が多いのがスペイン語のためでしょう。筆者の世代では大学での第2外国語は、仏語、独語が一般的で、日本人の多くが独語は英語の次に汎用性があると思っていたようです。ヨーロッパに旅行をすると、独語よりもスペイン語や仏語の方が伝わりやすく、独語はマイナーなようです。中国人観光客が増えているので通じやすさでは中国語が上かもしれません。その中国語、2年ほど前に中国に行くときに自動翻訳機を持っていきました。音声認識や合成音声には多少の疑問を持っていましたが、なかなかどうして、翻訳する時間を待たねばならない不便さはありますが、問題なくコミュニケーションができたようです。スペイン人やアメリカ人の旅行者は自動翻訳機も必要としないでしょうか。


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