日光・鬼怒川旅行の行程を考えている際に、鬼怒川温泉辺りをマップで見ていると、北側(鬼怒川の上流)にダム湖が2つ東西に並んでいた。しかも。2つのダムをつなぐ道路もあり、効率的にまわれると分かった。ダムは「人間って凄いことをするな~」と実感でき見応えもある。是非これらのダムも見ておきたいと思った。
11月11日(土)、『東武ワールドスクウェア』を見終えた後、それらのダムに向かう。
龍王峡~川治温泉を抜け、勾配のきつい山道を進むと右手に男鹿川(鬼怒川の支流)に設けられた五十里ダムが見えてくる。
鬼怒川ダム統合管理事務所 五十里ダム管理支所の駐車場に車を止め、外に出るとかなりの強風で驚く。時折の突風には歩き難くなるほど。
■五十里(いかり)ダム
1956(昭和31)年完成、男鹿川、重力式コンクリートダム、提高112m・堤頂長267m、五十里湖。
流域面積271km2、有効貯水容量4,600万m3、年間流入量36,200万m3
※大規模ダムの草分けで、完成当時は日本一の高さを誇った。
天端は車の通行はできないが、歩くことは可能だった。
天端から下流側を望む。
天端中央辺りから洪水吐を見下ろす。利水のための放流をしているようだ。
天端から望むダム湖「五十里湖」。水位は下がった状態。
標高も高く強風なので手がかじかむ。管理支所に避難・見学する。妻はダムを少し見ただけで既に室内休憩中。
駐車場から500mほど上流に行き、左に曲がってトンネル(約800m)を抜けると川治ダムのダム湖が見える。道路はダムの天端を通る。
■川治(かわじ)ダム
1970(昭和45)年完成、鬼怒川、アーチ式コンクリートダム、提高140m・堤頂長320m、八汐湖。
流域面積323km2、有効貯水容量7,600万m3、年間流入量13,800万m3
※昭和48年に施行された水源地域対策特別措置法の適用を受けた全国で第一号のダム。
まずは天端の手前、川治ダム管理支所の駐車場に車をとめ、アーチ式の堤体を望む。
三脚にカメラを固定している若者がいたので「何を?」と聞いてみると、紅葉シーズンに合わせて臨時列車が運行され、その電車待ちだという。私は普通に下流側を望む。
天端を渡った先にも公衆トイレの駐車場があり、道路反対側には資料館があった。ここからもアーチを望む。画の右上は管理支所。
資料館の駐車場からダム湖「八汐湖」を望む。ダム名は周辺に自生するヤシオツツジにちなんでいる。ちなみに妻は寒いからと一歩も車から出なかった・・・。
ダムを見た後は鬼怒川温泉地域に戻り。国道沿いの蕎麦屋で遅めのランチとした。店主らしき方は不在なのか、とても残念な蕎麦をいただいた・・・。
ここから帰路につく。埼玉県の我が家に着いたのは午後4時前。妻は翌日仕事なので、この時間に着くと旅行の片付けなどもでき良いそうだ。
日光田母沢御用邸記念公園、憾満ヶ淵(渓谷)、金谷ホテル歴史館、会員制リゾートホテル、東武ワールドスクウェア、五十里ダム・川治ダム。有意義な2日間だった。
ダムの全景は撮れないので、参考にリーフレット表紙。何故か女の子キャラ。
今回とりあげた2つのダムは連携施設でもあり、導水トンネルで結ばれている。
五十里ダムは、規模が小さく貯水容量が少ないため、貯めきれない水が下流へと使われないまま放流されてしまう。一方、川治ダムは、貯水容量が大きく、いったん貯水位が下がるとなかなか回復しないといった特徴がある。
そこで、主に五十里ダムでの利用しきれない水を川治ダムに貯めるため、五十里ダムと川治ダムを導水路で結び、より有効な水運用を図っている。
雨水は自然任せ。折角の大規模設備でより有効に使えるよう工夫がなされている。エライものだ。
なお、五十里ダム・男鹿川の上流には 湯西川ダム〔完成2012(平成24)年、重力式コンクリートダム、有効貯水量7,200万m3〕が、川治ダム・鬼怒川の上流には、川俣ダム〔完成1966(昭和)41年、アート式コンクリートダム、有効貯水量7,310万m3〕があり、鬼怒川流域は4つのダムで治水・利水が行われている。
ちなみに、鬼怒川は利根川の支流の中で最も長く、茨城県の守谷市において日本で最大の流域面積を誇る利根川に合流する。
読者も読み応え十分で、大満足させて頂きました。
五十里ダムは、いかりダムと読むのですか。ふりがな付きで無いと読めませんね。
今年は、雨が少なくて水不足のところが増えそうですね。
時々は、雨が降りますように。
どこも、貯水率が低いですよね。水を無駄に使わないよう心掛けてはいますが、もっと、節水しないといけないかも。
来年もよろしくお願いします。
簡単に行けない所に行くのわけですから、調べておいたほうが有意義なケースが多いと思います。好奇心は旺盛です(笑)。
適度に雨が降ってくれればよいけど、都合よくいきませんね。
水不足が深刻になってきた地域もあるようです。関東はまだ大丈夫かな。