ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和4年-社警察署新庁舎落成式の日

2015年11月20日 04時33分18秒 | Weblog
 昭和4年(1929)1月18日(金)、社警察署の新庁舎落成式が行われています。建設地は社町社字東条町(とうじょうまち)566番地の1(現加東市社の「みなと銀行社支店」)でした。
 当時の社町役場の通知によれば、18日に落成式が行われ、その夜は近くの佐保座で
砂川捨丸一行の余興(萬歳)が無料で開催されることになっています。

 ところで、この日のようすが父の日記に記されていました。

 賑やかな警察の祝ひだ。素晴らしい盛大振りにおどろいた。あの自動車を並べてやって来た多くの高位高官連に。然しあれ程の警察署は社地方にしてぜいたくすぎる官署だ。あの高慢に出るポリが尚更あの立派な所で高慢に出ると思ふと良い気持ちもしなかった。
  ~ 中略 ~ 
 賑はしい町々。この儘で飾ってゐたら俺は毎晩歩いてやるのに。太鼓をかついでゐたが、どうしたものか自分は近来にないかつがなかった。夕方早くから活動に行く可しだったのが活動ぢゃなくて萬歳に行った。○が入(要)らぬと言ふので素晴らしい見物人。特に自転車の曲乗には感心したのみ。
 ~ 後略 ~

 当時、19歳の多感な労働青年だった父の心持ちが伝わってきました。日記の中に書いてあった萬歳は砂川捨丸だったのでしょう。自転車の曲乗りもあったんですね。それにめでたいこういう日には太鼓(太鼓屋台)が出ていたようです。
 写真は昭和10年代の社警察署の写真です。私ももちろんこの社警察署の庁舎が懐かしい世代です。建物だけでも保存しておけばよかったのに、と思いませんか。
 
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