ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

やしろ歴史民俗研究会 紫式部をテーマに歌集や家系図から時代を探る

2024年07月14日 06時31分18秒 | Weblog
 

 13日(土)、加東市社公民館で、やしろ歴史民俗研究会の学習会が開かれました。今年度は、紫式部にテーマを絞って、専門家の林茂代先生(加東市在住)に連続講話をしていただいています。
 今回はその第2回目で、紫式部の歌集である『紫式部集』から8首の歌を取り上げ、紫式部が歩んだ人生を辿りながら、当時の貴族の生き方や生活、和歌を通しての想いの表現などをお話しいただいた。『紫式部集』には百首余りの歌が収められており、父親の任地である越前に向かう旅の途中で詠んだ歌では、まだ琵琶湖の辺りで都を恋しいと歌った紫式部の心がわかったり、結婚生活の中での夫への思い、夫の死後、内裏に上がっても心の悲しみや辛さがあると詠んだ歌など、紫式部が身近に感じられる感じがしました。NHK大河ドラマ「光る君へ」の場面が浮かぶところもあり、興味が深まりました。家系図を見ながらのお話では、あの登場人物の多い大河ドラマの複雑な人間関係が整理されるような思いがし、明日の放送が楽しみになるのを感じました。
 当時の歌では、自身の思いを月や虫にたとえて、あるいはかこつけて表現していたという点や、今と比べて人間関係の範囲が狭かったこと、遠方の手紙では、返事が半年、一年後に届くまで時間がかかっていたことなども興味深く聴くことができました。メールなどで即時的に伝え合ったり、SNSを通じて出会ったこともない人々と情報を交換する今の時代との違いについても考えさせられました。
 次回は9月14日(土)午後1時30分から社公民館で行われます。どなたでも入会できます。一度、参加してみませんか。
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