メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

ダブルフェイス 秘めた女

2011-11-11 10:49:35 | 映画
「ダブルフェイス 秘めた女」(NE TE RETOURNE PAS、2009仏、110分)
監督:マリナ・ドゥ・ヴァン
ソフィー・マルソー、モニカ・ベルッチ
 
これはなんだかよくわからない映画である。主人公(ソフィー・マルソー)には夫と二人の子供がいる。あるときから彼女には周りのものが他人とはちがうように見えることがあり、母と相談したり精神科医にもかかるがよくわからない。そのうち何か過去とのつながりがあるらしいイタリアの地にいく。そこのところでソフィー・マルソーの顔が違うと思ったらもうモニカ・ベルッチに代わっている。
 
彼女以外では母親役を二人の女優が演じていて、主人公は母親が再婚時に連れ子だったらしく、そのあと交通事故で記憶喪失になり、今の家族が本当の家族なのかどうか、今一つ確信がないらしい。
ここのところはそう推測したが、役者のすり替わりとか、似ている人物の登場とか、こっちもすべて辻褄があうと思っているわけではない。
 
記憶の断片つまり情報だけでは人間として成立しない、経験が積み重なっていかないと、だから彼女は一見衝動的な激しい行動に走る、という独断的な解釈をしてみる。
 
というわけで映画としてはなんとも評価しようがないというか人に勧められるものではないのだけれど、では途中で投げ出したかというとそうでもなく、それは好きなソフィー・マルソーがそれなりの年齢、そういう風貌になってきてはいても、やはりフランスの女優としてきわめて魅力がありセクシーだからである。きれいということでは、モニカ・ベルッチの方が数段上ではあるが。
それと今でもフランス映画では、街の風景、室内がいい。
 
ラストでこのふたりが一緒に登場する場面がいい。あっといわせるアイデアだが、これがあるから少し後味がよいものになった。

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