王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

小沢幹事長 起訴相当と検察審査会

2010-04-28 09:53:51 | 政治
小沢氏は開口一番「意外な結果で驚いている」(読売新聞) - goo ニュース

昨日27日夕刻のTVニュースは検察審査会が小沢幹事長の「政治資金規正法違反事件」では「起訴相当」との結論を出し7時のNHKニュースはその報道を受けた小沢氏の「記者会見の様子」を流した。
何だか2月4日夜の小沢氏記者会見の模様をリプレイで見ている様な印象だった。
前回は「検察が起訴をしないと言う事は私が潔白の証」と述べ今回は「検察が検察審査会」に変わっただけで「何もやましい事はない。潔白だ」を繰り返した。

あれからざっと80数日だけど小沢幹事長を囲む政治的窮地は振り出しに戻ってしまった。

昨夜からの諸賢のブログで小沢幹事長を支持する方々は「政権交代で自公政権と官僚の抵抗によりまたぞろ貶められたーーー」との意見から「庶民の感覚として“秘書のやった事では説明がつかない”」迄多岐にわたる。
どちらが本当か今のところ判らない。

司法手続きからみれば2月4日には「検察側は小沢氏の容疑をクロとするだけの証拠が集まらず公判を維持する事は出来ぬ」と判断して「不起訴」としたので「小沢氏が自ら言うように或いは贔屓筋が強調するように“潔白とか無実”という判断ではなかろう」

今度「検察審議会」の結論で検察が「起訴」をしなくても同様だし「起訴をしても」公判を維持して有罪となるかどうかはわからない。裁判所が「無罪」と判断してもそれが潔白という意味でなく「有罪と断じるには材料が不足。従って被疑者の有利に理解する」との意味であろう。

大事な事は小沢氏は公人なのであるからここまで身辺を疑われたら「政治的決着を図らなければならない」もっとも2月4日前後には「起訴されれば幹事長は辞任」と言っていたと思う。
政権交代で大義を果たそうと試みるならここは一度(政治的に)死んで復活して見せなければいけない。
党首鳩山首相は「普天間移設」の問題を処理しかねて日本人にも米国政府にも信頼されなくなって見える。
こうなれば党首幹事長二人して役職辞職、出来れば議員も辞職して「普天間基地の海外移転」を訴え「移転是か非か」のシングルイッシュウ(一問題だけ)で衆参両院選挙でもしないと「疑惑は晴れない」
7月末に民主党がかろうじて衆参両院で過半数を取り鳩山小沢両氏が議席を回復すれば「みそぎ」はすんで正しさが証明された事になる。
そこまでの覚悟をしないと選挙民に失礼になりそうだが「裸の王様は自分の姿に気が付かないのかも知れない」


読売新聞:
「これこそが善良な市民としての感覚である」――。

 小沢一郎・民主党幹事長(67)の資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡る政治資金規正法違反事件で、東京第5検察審査会が27日に出した結論は「起訴相当」だった。「極めて不合理・不自然で信用できない」。議決書では、捜査段階での小沢氏の供述を厳しく批判し、「秘書に任せていたと言えば、責任は問われなくていいのか」と小沢氏の姿勢に疑問を投げかけた。一方、報道陣の取材に応じた小沢氏は「何もやましいこともない」「一切の不正なカネを受け取っていない」とこれまでの主張を繰り返した。

 「意外な結果で驚いている」。

 この日の午後7時10分から東京・永田町の民主党本部で報道陣に囲まれた小沢氏は開口一番、そう切り出した。「不正なカネは受け取っていない」「犯罪行為があったわけではない」と繰り返し、約7分間にわたって自身の「潔白」を強調した。

 「最終的には検察当局の適正な判断がなされると信じている」。小沢氏は、東京第5検察審査会の27日の議決を受けて東京地検特捜部が再捜査をすることについてそう語り、「私の政治団体で不正な犯罪行為があったわけではない。国民の皆さんも納得してくれると思っている」と力説した。

 冷静な口調で話していた小沢氏の表情が険しくなったのは、報道陣から「政治不信が高まるのでは」と尋ねられた時。「今日の結果で(高まる)ということはない」と語気を強めて否定した。

 この日の議決は「(小沢氏を)起訴して公開の場で真実の事実関係と責任の所在を明らかにすべきである」と強調。小沢氏が政治資金収支報告書を確認することがなく、秘書任せにしていたと供述した点を「不合理・不自然」と厳しく批判したが、これについても小沢氏は「政治家と秘書はお互いの信頼関係で仕事を分担しているのは自然なこと」と反論した。

 小沢氏の不起訴を不服とする申し立てが検察審査会にあったのは今年2月。民主党関係者によると、小沢氏は議決の行方を気にかけていた様子だったという。議決前日の26日の定例記者会見では「検察審査会も冷静に受け止めてご判断いただければ」などと述べ、圧力と受けとられかねない発言もしていた。

 議決が出た27日、小沢氏は午後4時に予定されていた会合を欠席し、同5時からの大阪府の橋下徹知事との面会も急きょキャンセル。同7時過ぎには党本部で報道陣の質問に答えたものの、1時間後には側近議員と秘書を伴い、港区赤坂の居酒屋に入った。同9時半過ぎに店を出た小沢氏は報道陣の問いかけに応じることなく、ワゴン車に乗り込み、そのまま世田谷区深沢の自宅に。居酒屋での会合に同席した松木謙公衆院議員は報道陣に「みんなで一致団結して頑張る」とだけ語った。(引用終わり)

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時効の廃止や延長 即日施行

2010-04-28 07:31:11 | 政治
殺人の時効廃止、改正法成立・即日施行へ(読売新聞) - goo ニュース

昨日27日午後衆院で、殺人の時効を廃止し傷害致死など殺人以外で人を死亡させた罪の時効期間を2倍にすす法改正が可決されました。
爺には異常と思えるのは即日公布と施行を急ぐ点です。

普通法改正では成立後施行までには公布の期間が3ヶ月とか半年とか適切な周知徹底の期間があって施行になる。
ところがこの時効廃止と延長の法改正は公布で即日施行ですから何がこの様に急がせるのでしょう?
爺が勝手に勘ぐれば28日に時効を迎える岡山の老夫婦殺人事件に時効廃止を適用させようと法務省が考えたのでなかろうか? ちゅー事です。

日本の法の枠組みを変える時に「ある特定の例を念頭に成立を急ぐ」とは異常です。
まあこの時効廃止や延長は「殺人の被害者の家族とそれを支援する方の要望もあって改正の動き」に繋がった様です。
適切な公布期間を設けたら「岡山の例」が時効廃止適用にならず「応援団の罵声を浴びる懸念を避けたのであろうか?」

その上「罪刑法定主義」を厳格に捉えれば「27日に成立し施行する法律を27日以前に起きていた事例に何のためらいも無く適用してよいのでしょうかね?」

殺人の時効の延長は27日以降に起きた殺人事件に適用され28日に時効を迎える15年前の「岡山の殺人事件」はお気の毒ですがそれは旧法の時効で処理する。そういう考えがあって可笑しくないのです。

この辺りが政治主導の民主党の千葉法相が如何考えたのでしょう? 多分全く考えなかったのでしょう。

辛いことですが一つの事例に引きずられて法が成立した日からそのルールを適用するのかその日以前に起きていた事は旧ルールで処理するのか? 冷徹な論理があってしかるべきですが千葉法相の元、その様な議論があった様には見えません。
将来日本が「死刑を廃止する日」が来るとしてその日より前の死刑囚は如何扱うのか?
「殺人罪は懲役30年」なんて法案が出来てその日より前の懲役18年の囚人は如何扱うのか? ご都合主義で片付かない問題が内在しています。

昨日夜TVで上戸彩ちゃんの「絶対零度」の2回目を見ました。今回も彩ちゃんの頑張りで解決に繋がりましたが実際には「犯人手がかり無しで迷宮入り(コールドケース)」の専従捜査員などの充実なども警察実務の問題も増えそうです。
大事なことはもっと治安の良い環境を作らないといけませんね。


読売新聞:
殺人の公訴時効を廃止し、傷害致死など殺人以外で人を死亡させた罪の時効期間を2倍に延長することを柱とする改正刑事訴訟法と刑法が27日午後の衆院本会議で、与党と自民、公明両党などの賛成多数で成立した。

 政府は27日中に同改正法を公布、施行する方針だ。

 本会議に先立ち、衆院法務委員会は27日昼、同改正案を全会一致で可決した。

 時効の廃止・延長は、施行までに時効が完成しなかった過去の事件にも適用される。岡山県倉敷市で夫婦が刺殺され、自宅が放火された事件(1995年)の時効は28日午前0時に迫っている。

 政府・与党は同改正案を効率的に審議して早期に成立させるため、今月1日に参院で先に審議入り。14日に参院を通過し、衆院に送付されていた。

 同改正法で時効が廃止されるのは、最高刑が死刑の殺人や強盗殺人(現行の時効期間は25年)。最高刑が無期懲役の強制わいせつ致死や 強姦 ( ごうかん ) 致死は現行15年から30年に、最高刑が懲役20年の傷害致死や危険運転致死は現行10年から20年に、それぞれ時効が延長される。

 時効の廃止・延長によって、未解決事件の捜査が長期に及ぶようになるため、今後は、捜査機関が証拠品を適正に保管し続けることができるかどうかが課題となる。証拠品が誤って引き継がれた場合、無実の人が検挙され、 冤罪 ( えんざい ) を招く恐れがあるとの指摘もある。衆参両院の法務委では、政府に証拠品の適正な保管を求める付帯決議が行われた。

 ◆公訴時効=犯行から一定期間が経過すると起訴できなくなる制度。期間は刑の重さによって異なり、刑事訴訟法250条に定められている。犯人が海外に逃亡している間は、時効の進行が停止する。(引用終わり)
コメント (2)
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