王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

ヤミ金 元本返済不要

2008-06-11 08:47:01 | 社会
ヤミ金最高裁判決 ヤミ金撲滅の追い風(産経新聞) - goo ニュース

昨日最高裁で「ヤミ金融業者から借りた金は元本も返済しなくて良い」との判断が下った。

報道によればこれまで「高裁判断では利息について支払い(返還或いは賠償)を認める所と元本分の支払いを認める所と返還の範囲を巡り判断が分かれていた」
今回の判決はヤミ金に対し「公序良俗に反して給付したものは、返還を請求できない」とする民法の規定を適用したそうだ。

各新聞の論調はヤミ金が貸せば貸すほど「元金(活動資金)」を失う事になるのでヤミ金業者撲滅に追い風と好意的である。

例えは悪いがこの判決は「うんこ(ヤミ金)に集るハエ(多重債務者)の関係」をうんこをなるべく片付けてハエを増やさない考え方であろう。
爺がここで思い出したのは中世の「利倍法」である。これは息制限法であり「本銭一倍」つまり利息が本銭(元本)の一倍(100%つまり元本と同額)を越え徴収する事は違法であった(桜井英治氏 破産者達の中世より) 何と立派な道理でないか! うんこの立場をも認める広い視点(現実的と言っても良い)に立っています。

この時代同時に「御家人」に対し「賭け事の禁止」をしばしば出している。
つまりハエがわく事も同時に禁止していた。

今回の最高裁判決は司法判断として画期的である。しかしこれに行政府が「ハエ」つまり多重債務者とその予備軍の減少と防止に努めなければ問題解決にならない。

彼らの内多くは爺の独断によれば「賭けマージャン、競輪競馬競艇の類そしてパチンコ依存症」である。この部分を制限しないと「ハエ」はどんどん増えるばかりである。各遊戯場にはお役人上がりが要職について働かず上手い汁を吸っている。
この部分に革新的改革を加えないと「最高裁判断」の出しっ放しとして「1票の格差」に対する判断と同様、無視されかねない。

繰り返す。「多重債務者」を減らしてゆく行政措置が必要である。それに関する新たな立法措置も当然である。パチンコの換金を止めさせたらどうなるであろうか?
議論だけでもしたらどこの省が反対するであろうか?


産経新聞:
ヤミ金被害者の賠償が認められる範囲を返済額全額とした10日の最高裁判決は、消費者保護に重点を置いたものだといえる。ヤミ金業者は、貸せば貸すほど手持ち資金を失うことになるため、判決がヤミ金撲滅の追い風となることは間違いない。

 ヤミ金被害対策弁護団団長の宇都宮健児弁護士によると、出資法の制限金利(年利29・2%)を大幅に超える金利で金を貸した場合、下級審でヤミ金側の賠償責任が認定されるケースは多かったが、元本をどうみるかについては判断が分かれていたという。


 元本は本来はヤミ金側の金だ。例えば、ヤミ金から10万円借りて15万円返済させられた場合、借り手が懐を痛めたのは5万円。この5万円のみを賠償額とする考え方は、商行為としては筋が通っているように思える。


 しかし、この考え方では、ヤミ金側に元本の10万円が残ってしまう。ヤミ金はこの10万円を元手に新たな貸し付けをして、被害を拡大させる恐れがあった。
(引用終わり)
コメント
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