物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

マルミノヤマゴボウ ~2019~

2019-06-14 18:00:00 | ヤマゴボウ科

マルミノヤマゴボウ(丸実の山牛蒡)

<学名:Phytolacca japonica Makino>

 ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属 多年草

 

 

今年も咲いていました。 環境省(国)としての指定はありませんが

群馬県では絶滅危惧ⅠA類(CR)に また、多くの県で絶滅危惧の指定を

されています。

関東以西から四国、九州の山地林縁に分布する多年草。

根は太く塊根状。茎は緑色で丸く、100~150cmで直立。

 撮影日 2019.06.08: 群馬県

葉は互生、長い柄があり、長さ10~15cm、幅5~10cmの 長楕円形から

卵状長楕円形で、全縁、鋭尖頭、無毛。

 花期は6~9月。円錐花序を直立してつけます。ヨウシュヤマゴボウと 異なり、花序は下垂しません。

 帰化種のヨウシュヤマゴボウは花序が下垂するので簡単に見分けられます。

  ヨウシュヤマゴボウ ◎

花序長は10~20cm。花茎は薄緑で、 果期には濃紅色になります。

1~3cmの柄の先に花を多数付ける。花には花弁がなく、5個の 萼片のみで、径約8mm。白から淡紅色で、やがて濃紅色になる。 心皮は7~10個で合生(ヤマゴボウは離生)。葯は白色です。

 

 果実は液果です。多心皮の雌しべ7~10個が合着した扁平な球形で、 径約8mm。熟すと黒紫色になります。種子は約3mmの腎臓形で 光沢がある黒色、同心円状の細い横条線があります。

 

 

 


名の由来は、ヤマゴボウ( Phytolacca acinosa Roxb.)に対して、 分果を作らない球果(丸い実)である事から。 実が分果せず丸いヤマゴボウという意

よく「山牛蒡」の名前で漬物として売られているものがありますが それはアザミの根っこです。 ヤマゴボウ科のものではありません。ヤマゴボウ科のものには毒成分が 含まれているようですので注意してください。


タチカメバソウ ~2019~

2019-06-14 06:21:17 | ムラサキ科

タチカメバソウ(立亀葉草)

<学名:Trigonotis guilielmii (A.Gray) A.Gray ex Gurke>

ムラサキ科  キュウリグサ属  多年草

 

 

 

撮影日 2019.05.26: 長野県

 

北海道、本州の山地の渓谷の湿った場所に生育

スミレを見に行く途中に群落があります。

沢沿いの道端に群生していました。 小さい花ですがなかなかきれいな花です。

茎は直立して高さ20~40cm、茎に圧毛が生え、やわらかく細長い。

葉は互生、卵形から広卵形で、長さ3~7cm、幅1.5~3cm、全縁。 下部の葉の葉柄は長く、上部の葉柄は短い。

 

花期は5~6月。茎先にふつう2又になる花序(先が巻いたさそり型花序)に 花をまばらに8-15個つけ下方から開花する。

 

花序は成長に従って巻いていたものがまっすぐに伸び小花柄は 長さ1~1.5cmある。

 

大きさは違いますがキュウリグサの花と良く似ています。

 

萼は緑色で5深裂し、裂片の先は鋭くとがる。 花は白色または淡青紫色で、径7~10mm、花冠は車型で、 5裂して平らに開き、花冠喉部に5裂した黄色の付属体がつく。

 

 


名前は "茎が立ち、葉が亀の甲羅に似ている" ことによる

 

どうですか。亀の甲羅の形に見えるでしょうか。


コキンバイ ~2019~

2019-06-13 06:00:00 | バラ科

コキンバイ(小金梅)

<学名:Geum ternatum (Stephan) Smedmark>

バラ科 ダイコンソウ属 多年草

(コキンバイ属 Waldsteinia とされる場合もある。)

 

 

撮影日 2019.05.19: 長野県

本州中部地方以北、北海道の山地ブナ帯より高い森林の林縁や 開けた場所に生育する多年草。

地中で細い根茎が這い、伸長する。 根茎の先端から長さ5-10cmの葉柄を出し、

先に3出複葉をつける。 葉の両面有毛。

 頂小葉は長さ2-3cmの菱状倒卵形で浅く3裂し、縁は欠刻と 鋸歯があり、ゆがんだ卵型になる。

独特の切れ込み、 形をしています。

花期は5-6月。根茎の先端から花茎が伸び、高さは10-20cm、 しばしば分枝し、先端に

黄色の花をつける。

 

花は径は2cm程度で、花弁は5枚で平開。萼裂片は5個で披針形、 副萼片は5個で

萼裂片より小さい。雄蕊は多数。花柱は5個内外

 


 

別名、エゾキンバイ

丈が小さく、花の形がウメに似ていて、黄金色で あることから小金梅と名がついた。

 キンポウゲ科のキンバイソウに似て小さいからという説もある。

 


ニシキウツギ  ~2019~

2019-06-12 06:00:00 | スイカズラ科

ニシキウツギ(二色空木)

<学名:Weigela decora (Nakai) Nakai>

スイカズラ科 タニウツギ属 落葉低木

 

 

今年もニシキウツギが綺麗に咲いていました。

 

撮影日 2019.06.09: 群馬県

宮城県以西の本州の太平洋側、四国、九州の1,300~2,000mの 比較的高い所に生え、

ヤブウツギ、ツクシヤブウツギなど近縁種と 高度によるすみ分けをする日本固有種。

 日本海側には無く、日本海側分布のタニウツギとは逆の分布になる。

下部からよく分岐し、樹高は2~5m。樹形は、茎の先端が下向きに 垂れ下がるため、

逆U字型になり、垂れ下がる枝に葉や花が付く。

 葉は対生、表面は緑色、裏面は灰緑色で、

両面に細毛があり、 裏面主脈の中央部には斜上する毛が密生する。 葉身は 長さ 7~14cm、

幅 4~7cmの楕円形~広楕円形。 先端は急に細くなって尾状に尖り、基部は広い楔形か円形。

葉縁には細かいきょは鋸歯がある。

 花期は5~6月。 6 花冠は漏斗状で

長さ2.5~3.5センチメートル 毛を散生する。 8 柱頭(雌しべの先)が花冠から突き出ています。

 

子房は、ほとんど無毛。果実は円柱形、2片に割れる。

 

 

 

ニシキウツギは錦空木ではなく「二色空木」⇒白と赤の二色、

白から薄桃、赤紫と変化する事から付いた名前です。