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Horace, Ode 1.11 (tr. Hawkins)

ホラティウス、オード1.11
(トマス・ホーキンズ訳)

気にするな、レウコノエ、神々が
君やぼくに用意している最期のことなど。
星占いも当てにするな、
今後のことを知ろうとして。
まだたくさん冬を越せるかもしれないし、テュレニアの波が
岸の岩に投げつけるこの冬が最後かもしれない。
賢く、何も心配せず、飲もう。こんな短い人生だから、
遠い先の希望をもってもしかたがない。
こうして話しているうちにも意地悪な〈時〉は流れ去っていく。
今日があったからといって、明日はあるとはかぎらない。

*****
Horace, Ode 1.11 (tr. T[homas] H[awkins])

Strive not (Leuconoe) to know what end
The Gods above to thee or me will send:
Nor with Astrologers consult at all,
That thou may'st better know what can befall.
Whether, thou liv'st more winters, or thy last
Be this, which Tyrrhen waves 'gainst rocks do cast;
Be wise, drink free, and in so short a space,
Do not protracted hopes of life embrace.
Whilest we are talking, envious Time doth slide:
This day's thine own, the next may be deny'd.

http://name.umdl.umich.edu/A44478.0001.001

*****
カルペ・ディエム "carpe diem" のフレーズを含む
オード1.11の英語版の最初のもの。1666年出版。
それ以前の選集に含まれていないということは、
この詩が特に評価されていなかったということ。
上記のとおり、「今日という花を摘もう」という
表現もここには入っていない。(同書にある別訳
では "Live well to day".)

OEDによれば、"carpe diem" というフレーズが
定着したのは19世紀以降。初出はバイロン。

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