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From Milton, Samson Agonistes ("God of our Fathers, what is man!")

ジョン・ミルトン
『闘技士サムソン』 (667-704)
(先祖代々の神様! 人とは何でしょう?)

先祖代々の神様! 人とは何でしょう?
あなたの扱いは公平ではありません。
その時々で違いすぎです。
短い生に浮き沈みを
与えすぎです。天使たちや
知恵のない、口利けぬ野蛮な獣たちに対する扱いとは
あまりに違います。
どこにでもいるふつうの人間の話じゃありません。
そういう者たちは、夏の蜂のようにあちこち飛びまわり、
大きくなってそのまま死んでいきます。
名を残すことはありません。
そうではなく、栄光をもたらす
偉業をなすべくあなたご自身が選び、
優れた能力を恵み与えたような者について聞きたいのです。
人々を守る英雄たちについて、です。
そんなりっぱな者たちをも、しばしばあなたは
不幸のどん底に突き落とします。
しかも、栄誉の絶頂にある時に。それまで
最高の幸運を与えてきたのに、
それまで彼らはあなたに尽くしてきたのに、ひどくないですか?

彼らを見棄て、貶(おとし)める、
というだけならまだましでしょう。でもあなたは彼らを
もといたところよりもさらに低いところに落とします。
かわいそうなくらいに惨めにします。
たとえ彼らに落ち度があってもひどすぎます。
あなたは彼らを異教の敵の手にわたして
見殺しにします。その亡骸を犬や鳥に
貪らせます。殺さないまでも奴隷の身に突き落とします。
彼らの人気を奪って不正な裁判で有罪とし、
恩知らずな群衆の罵倒の的とします。
運よくそんな目にあわずとも、
それでも結局彼らは醜く年をとり、
貧困と病に倒れ、
からだは痛み、歪んでいきます。
多少は彼らにも非があるでしょう。でも、謂(いわ)れのない
放蕩への罰にしてはひどい話です。そうなんです。
正しい者もそうでない者も、みな等しく不幸になるのです。
どのように生きても、人は悲惨な最期を迎えるのです。

*****
John Milton
Samson Agonistes (667-704)
("God of our Fathers, what is man!")

God of our Fathers, what is man!
That thou towards him with hand so various,
Or might I say contrarious,
Temperst thy providence through his short course, [ 670 ]
Not evenly, as thou rul'st
The Angelic orders and inferiour creatures mute,
Irrational and brute.
Nor do I name of men the common rout,
That wandring loose about [ 675 ]
Grow up and perish, as the summer flie,
Heads without name no more rememberd,
But such as thou hast solemnly elected,
With gifts and graces eminently adorn'd
To some great work, thy glory, [ 680 ]
And peoples safety, which in part they effect:
Yet toward these thus dignifi'd, thou oft
Amidst thir highth of noon,
Changest thy countenance, and thy hand with no regard
Of highest favours past [ 685 ]
From thee on them, or them to thee of service.

Nor only dost degrade them, or remit
To life obscur'd, which were a fair dismission,
But throw'st them lower then thou didst exalt them high,
Unseemly falls in human eie, [ 690 ]
Too grievous for the trespass or omission,
Oft leav'st them to the hostile sword
Of Heathen and prophane, thir carkasses
To dogs and fowls a prey, or else captiv'd:
Or to the unjust tribunals, under change of times, [ 695 ]
And condemnation of the ingrateful multitude.
If these they scape, perhaps in poverty
With sickness and disease thou bow'st them down,
Painful diseases and deform'd,
In crude old age; [ 700 ]
Though not disordinate, yet causeless suffring
The punishment of dissolute days, in fine,
Just or unjust, alike seem miserable,
For oft alike, both come to evil end.

http://www.dartmouth.edu/~milton/reading_room/samson/drama/text.shtml

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