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Symonds, JA, "The Vanishing Point"

ジョン・アディントン・シモンズ
「消失点」

蝙蝠(こうもり)が暗い湖を舞う。
そのかすかな声が
聞こえる人はごくわずか。
天地の幸せの歌、最後の声、
それが聞こえる人もごくわずか。
それは、誰にでも聞こえる神への歌に
心の耳が溺れていない人。むしろ
最高の美と呪いの槍に耳を貫かれた人。
そんな人には、結婚の歌も勝利の歌も、
神の賛歌も交響曲も、みな途切れて死ぬ。
彼らが求めるのは高く震える響き。張り詰めた、姿のない、
この世を超える、人の歌ならぬ歌。
鋭い、繊細な、天の、最高に美しい本物の歌。
震える星の光のように聞こえない歌。

*****
John Addington Symonds (1840–93)
"The Vanishing Point"

There are who, when the bat on wing transverse
Skims the swart surface of some neighbouring mere,
Catch that thin cry too fine for common ear:
Thus the last joy-note of the universe
Is borne to those few listners who immerse
Their intellectual hearing in no clear
Paean, but pierce it with the thin-edged spear
Of utmost beauty which contains a curse.
Dead on their sense fall marches hymeneal,
Triumphal odes, hymns, symphonies sonorous;
They crave one shrill vibration, tense, ideal,
Transcending and surpassing the world's chorus;
Keen, fine, ethereal, exquisitely real,
Intangible as star's light quivering o'er us.

http://www.sonnets.org/symonds.htm#300

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ロマン派以降の、神抜きで理想を描こうと試みるタイプの詩。
シェリー、キーツからの流れ。

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