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de la Mare, "When the Rose is Faded"

ウォルター・デ・ラ・メア (1873-1956)
「バラが枯れても」

バラが枯れても、
思い出は、まだそばにいる。
かげってしまった美しさの、
消えてしまった香りの、そばに。

そんな消えゆく美しさ、
重くなる香りは、
もう生にしばられず、
死を悲しむこともない。

永遠に消えない想い、
その強い気持ちがいつも、
移りゆくものの
変化を止める。

そのように、君の美しさは、
わたしにとって、この世でいちばんのきれいな君は、
悲しみに暗くなることなく、輝き、
燃える、君とともに。

* * *

Walter de la Mare
"When the Rose is Faded"

When the rose is faded,
Memory may still dwell on
Her beauty shadowed,
And the sweet smell gone.

That vanishing loveliness,
That burdening breath,
No bond of life hath then,
Nor grief of death.

'Tis the immortal thought
Whose passion still
Makes the changing
The unchangeable.

Oh, thus thy beauty,
Loveliest on earth to me,
Dark with no sorrow, shines
And burns, with thee.

* * *

バラネタ、時間ネタ、の20世紀版。

* * *

6 breath
4行目のthe sweet smellのこと。
8行目のdeathと韻を踏むためにこの語に。

10, 12
各スタンザの2行目と4行目で脚韻を踏んでいるが、
ここだけ不完全。

[S]till(「いつも、常に」という古い意味)と
unchangeable(変化しえない)のあいだの明確な
意味のつながりを、ここでは音より優先している。

* * *

英文テクストは、ウェブサイトPoets' Cornerより。
http://theotherpages/poems/

* * *

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