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朝の祈り:カトリック時代

朝の祈り:カトリック時代

リチャード・ウィットフォード
『家の主など指導者や長たる者の務め』(1530)より

正直で敬虔な魂であるみなさん、みずから正しく生き、
また他のすべての人をも安らかで正しい生きかたに導きたいと
考えるみなさんのために書いています。まずあなた自身から
はじめましょう。

朝目覚めたら……すぐに全能の神さまのことを思い出して考え、
そして(いつもの習慣として)親指で額に十字を切ってください。
このようにいいながらです--「イン・ノミネ・パトリス」。
それから口のところにも十字を切ってください。今度はこう
いいながら--「エット・フィリイ」。さらに胸の前で三つめの
十字を切り、こういってください--「エット・スピリトゥス・
サンクティ、アーメン」。もし神さまへの思いがさらにつのるようで
あれば、頭から足の先まで、また左肩から右肩まで、大きな十字を
切って、先ほどの言葉を全部つなげてこういってください--
「イン・ノミネ・パトリス・エット・フィリイ・エット・
スピリトゥス・サンクティ、アーメン」。これはこういう
意味です--「わたしはわたし自身をキリストさまのしるしで
清めます。父なる神の名において、神の御子の名において、
そして聖霊の名において、つまり三位一体の神、三つの姿を
もつおひとりの神の名において」。

次に、以下の言葉をいってください。または心に思ってください。
「善良な主なる神さま、わたしの創り主であり救い主である神さま、
今、ここ、あなたの前で、わたしは(今、そして今後生きている
あいだずっと)わたし自身を、魂も体も、あなたに委ね、譲り渡し、
そして心の底から喜んで捧げます。永遠にあなたの奴隷として、
わたし自身をあなたの手に委ねます。あの石の洗礼台のところで
洗礼された時に結んでいただいた契約に従います……」。

--2ページ分の祈り--

最後にもう一度「イン・ノミネ・パトリス」と神さまを称え、
そして神さまのお導きに従ってその日の仕事にとりかかりましょう。

*****
Richard Whitford
A Werke for Houshoulders, or for Them That Haue the Gydynge or
Gouernaunce of Any Cõpany (1530, 1531, 1533, 1537)
(散文)

*****
In noie [= nomine] patris, et filii, et spritus sancti, amen.

*****
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