晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

戦後左翼史 その37 1952年 中核自衛隊 山村工作隊 火炎瓶闘争

2017-01-21 15:13:47 | Weblog

米国大統領にトランプ氏が就任した。マスコミ報道は今後の政策に対して警戒感に溢れているが、最近のマスコミ予測は英国のEU離脱、米国大統領選挙と2つも大外れだったのだから、あまり期待できない。既得権を侵されたくない人たちは、変化を望まないだろうが、日米関係に何らかの変化が出てくる可能性など、興味深いことになるのではないか。

 

1952(昭和27)年 中核自衛隊 山村工作隊 火炎瓶闘争

(★印は日共関係)

*(れんだいこHPに学ぶ)主な日共による主な武装闘争事件(●印は以下本年表に掲載あり) 1951.12.2東京・柴又日共軍事スパイ事件 12.27練馬署警官惨殺事件 ●1952.1.21札幌白鳥警部射殺事件 ●2.21蒲田署警官襲撃事件 2.28荒川署警官襲撃事件 3.16鶴見川崎両税務署火炎瓶事件 ●3.29小河内村山村工作隊事件 4.6武蔵野署火炎瓶事件 4.20池上署矢口交番襲撃事件 東大内巡査暴行事件 ●5.1血のメーデー事件 ●5.8早大構内巡査吊し上げ事件 ●5.30新宿流血事件 板橋岩之坂交番襲撃事件 ●6.24大阪吹田警官襲撃事件 ●6.25新宿交番火炎瓶事件 6.28東芝府中工場火炎瓶事件 ●7.16名古屋大須警官襲撃事件 7.30山梨曙村山林地主襲撃事件  8.7埼玉県横川代議士宅襲撃事件

*(*は僕の考え)爆弾製造などの教科書は、秘密球根栽培法、さくら貝、栄養分析表、新しいビタミン療法、理化学辞典などの名称を付けられた。

★1.21 札幌で白鳥一雄警官射殺事件(白鳥事件)、共産党員村上国治を冤罪逮捕

*年表製作者の道場親信氏は冤罪としているが、疑問である。白鳥事件については、このブログで、2013.5.6にHBC開局60周年記念番組「インターが聴こえない~白鳥事件60年目の真実」(2011.3.27放送)、2013.5.19に『白鳥事件 偽りの冤罪』(渡部冨哉著 同時代社 2013年刊)、2014.12.25『私記 白鳥事件』(大石進著 日本評論社 2014年刊)について記した。

★1.23 共産党「中核自衛隊の組織と戦術」発表

*(れんだいこHP)毛沢東の「遊撃戦論」を下敷きにして戯画化したもの・・武装行動と抵抗自衛組織の思想は、労働組合・農民組合などあらゆる大衆団体の間に持ち込まれ宣伝された。

*日共は、革命戦術を直輸入し、この国の条件を無視して機械的に適用したが、この年の総選挙で議席がゼロになるなど大衆から見放された。結果的に、時機を逸した方針だったと考える。山村工作隊も、もし農地解放前の地主・小作制度の下であったなら、困窮する小作人の支持を獲得できたのではないか。この音痴ぶりは、後に連赤が繰り返すことになる。

2月 『毛沢東選集』(三一書房、全6巻、~53.6)

2.20 東大の学生劇団ポポロ座の公演に公安警察が潜入、学生に摘発され警察手帳を取り上げられる(東大ポポロ座事件)

★2.21 全国21か所で「反植民地闘争デー」集会

2.22 総評。「マーケット・バスケット」方式による賃金綱領草案発表

3.1 総評主催、弾圧法粉砕総決起大会

★3.29 武装警官100名、東京・小河内の共産党山村工作隊員を逮捕

 .10 総評・日教組、破防法反対文化人団体協議会開催

4.12 労働法規改悪反対闘争委員会(労闘)、破壊活動防止法反対第1波スト

*4.18第二波、6.7日第三波。

4.26 炭労第4回大会、執行部不信任動議可決

★5.1 皇居前広場でメーデー集会、警官隊と激突、2名射殺(血のメーデー事件)

★5.1 『アカハタ』復刊、北京から「自由日本放送」開始

*(れんだいこHP)4.28サンフランシスコ対日講和条約の発効により、発行禁止命令の法的根拠が失われた。自由日本放送は、毛沢東の指示により周恩来が準備し、北京機関(徳球、野坂、伊藤、高倉テル、聴涛克巳、土橋一吉、西沢、岡田文吾ら)による日共の地下放送。だが、北京機関内には既に徳球・伊藤対野坂・西沢(国内には宮本)の対立が内在していた。

★5.9 早大に警官隊突入、学生・教職員100名負傷(早大事件)

5.17 日教組・児童文学者協会など「日本子どもを守る会」結成

★5.30 各地で「5.30事件」記念集会、警官隊と激突

*(れんだいこHP)新宿駅事件、早大、東大、お茶大らの軍事組織によるはじめて火炎瓶闘争。

6.18 日教組、教師の倫理綱領決定

6.23 米空軍、北朝鮮の水豊ダム爆撃

★6.24 朝鮮戦争2周年記念集会、吹田・枚方事

*(れんだいこHP)日共の指令下、学生、労働者、朝鮮人約1,000人による大阪北部吹田操車場を舞台にした反戦闘争。大阪枚方の軍事工場襲撃事件、姫路事件、東京新宿駅での硫酸ビン事件。

★6.26 全学連第5回大会、共産党主流派(*玉井仁(京大)委員長、斉藤文治(書記長))のヘゲモニー、国際派(*武井昭夫、安東仁兵衛、吉田嘉清、津島薫、山中明ら)排除

7月 『スターリン全集』刊行(大月書店、全12巻、~53.4)

★7月 全学連、各地で農村調査工作活動、住民登録・徴兵反対闘争

7.4 破壊活動防止法(破防法)制定

*武装闘争路線を打ち出した日共への対処策。最近も新党大地の鈴木貴子衆議の質問主意書に、依然として日共は監視対象との政府回答があった。公安側から見ると武装闘争を捨てていないと言うことだが、今週行われた第27回党大会の写真を見ると、会場内はお年寄りが大半で、そのどこに武闘パワーがあるのか理解に苦しむ。

7.7 名古屋・大須でデモ隊と警官隊衝突、高校生1名射殺(大須事件)

7.15 国際自由労連タウンゼント代表訪日

7.19 新産別、総評脱退決定

7.22 総評第3回大会、国際自由労連一括加盟案を否決

8.19 自由労働者80万、健康保険獲得期成同盟結成

9.11 日本炭鉱主婦協議会結成

9.24 電産、電源スト開始、以後16次にわたってスト、12.18中止

10.9 炭労、賃金交渉決裂、10.17無期限スト

10月 大西巨人「俗情との結託」『新日本文学』

★10.1 総選挙、共産党議席ゼロに

10.13 労働者教育協会設立

11.25 全国医大連合インターン対策協議会、インターン制度廃止要求を決議

12.10 炭労、保安要員引揚闘争、12.17妥結

12.25 海員・全繊・全映演・日放労、総評批判の共同声明(4単産批判)

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 戦後左翼史 その36 1951... | トップ | 高橋源一郎 『丘の上のバカ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事