銀幕大帝α

切り株推奨映画感想ブログにつきグロ画像注意。
御蔭様で16周年。4500作品レヴュー突破。御訪問有難う御座います♪

AKIRA

2011年12月12日 00時33分13秒 | アニメ(国内)
AKIRA/88年/日本/124分/SFアクション/劇場公開
監督:大友克洋
原作:大友克洋
脚本:大友克洋、橋本以蔵
音楽:芸能山城組

声の出演:岩田光央、佐々木望、小山茉美、玄田哲章

<ストーリー>
第三次世界大戦後の2019年、軍の研究室へ連れ去られた鉄雄は人体実験により“力”に覚醒する。最高機密実験体“アキラ”の目覚めを感じた鉄雄は、“アキラ”への接近を試みる。
<感想>
もうこのアニメは何回観た事だろうか。
多分、軽く20回は越えていると思う。

日本が誇る最高のアニメ。
世界に通じる傑作サイバーパンク・アニメ。

『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』と肩を並べるとも言われているが、完成度の高さから言えば断然この『AKIRA』だろう。

88年作でありながらも、細微に渡るまで美麗に描かれたセル画で構成されたアニメーションには只圧倒されるばかり。

ストーリーも実に奥が深く、また冒頭からして既に盛り上がっている展開には否応なしに釘付けになる。

破壊の限りを尽くす覚醒した鉄雄と、友の暴走を食い止めようとレーザー銃片手に果敢に立ち向かう金田。

築き上げた友情の絆が、ふとした切っ掛けで崩壊し破滅へと向かう虚しさ。
そして大切な仲間を救えなかった悔しさ。

神にも値する能力を身に付けた者は、支配という言葉に動かされ、増幅した怒りによって人々を傷つけ、その事により本来必要とするものを失ってしまう。

これ程までに悲しみに満ちた物語はないだろう。

壊滅したネオ東京を背に金田は何を想うのか。
異次元へと飛ばされてしまった鉄雄は自分が犯した無謀な行動に何を感じるのか。

芸能山城組が奏でる素晴らしき楽曲を耳にしながら、毎度私はこのアニメが持つ神秘的なエンディングに感動されつつも、最終的な答えは何なのかと色々と考えさせられるのであった。

ハリウッドでは実写リメイクの話が持ち上がっては尽く頓挫している様だが、下手なものを作る位ならすっぱりと断念して貰った方がファンとしては有難い。
とんでも実写版を見せつけられた時には絶対容赦しませんから。
それ程私はこのアニメをどのアニメよりも心から愛している。

評価:★★★★★
11/12/11DVD鑑賞(旧作)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
レンタル開始日:2002-10-25
メーカー:バンダイビジュアル
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

酔拳 レジェンド・オブ・カンフー

2011年12月12日 00時32分36秒 | 亜細亜アクション
TRUE LEGEND 蘇乞兒/10年/中国/115分/格闘技アクション/劇場公開
監督:ユエン・ウーピン
出演:チウ・マンチェク、ジョウ・シュン、ジェイ・チョウ、ミシェル・ヨー

<ストーリー>
妻の兄・ユアンに息子を奪われ自身も瀕死の重傷を負ったスー。自責の念に駆られて深酒に溺れた彼は、“武神”と“ヒゲ仙人”に出会い“酔拳”の修行を開始する。
<感想>
酔拳といえばジャッキー・チェン。
ジャッキー・チェンといえば彼をスターダムにのし上げたユエン・ウーピン監督作の『ドランク・モンキー/酔拳』なのである。
その作品でジャッキーの師匠のモデルとなったスー・サンを主役に置いて撮られたのが本作。

弟子を主人公にして酔拳の技を取得するまでを撮ったユエン・ウーピンが、今度は師匠を主人公にして酔拳を身につけるまでを撮ったという訳。

そこそこにアクションを堪能出来る作品になってはいる。

序盤の五毒邪拳を操る義兄ユアンとの剣技から手拳へと流れを変えながらの対決、そして一度は敗れ去ったスーが復活し、再びユアンと激闘を繰り広げる中盤、乞食へと成り果ててしまったスーがリング上で外国人プロレスラーと中国人の誇りを賭けて戦う終盤。

どれも戦いの時間が長く、且つ、人間の限界を超えたカンフー技を惜しみなく炸裂させるので、時を忘れて夢中にさせる面白さがある。
特に秘奥義となる酔拳を発動させ、逆立ちで高速スピンさせながら気を解き放ち、圧倒的力で勝利へと導いていく様は鳥肌モノ。

只、その酔拳そのものを取得した過程なるものが描写に現実味が無く、またあやふやな感じで時過ぎれば体得していたとなっているので、どうにもしっくりこない。

ヒゲ仙人と武神は気がふれたスーによる幻影となっているが、だとしたら幻影に教えて貰ったのではなく、スーが1人稽古で自然に身に付けたって事?
んな馬鹿な。

ユアンとの死闘の後、何の説明も無く酔拳使いになっているスーだが、妻を亡くした事で酒に溺れて、その事で天性の優れた武術と融合して酔拳マスターになっちゃったの?
適当過ぎる。

取得する所が一番肝心なはずなのに、余りにもいい加減。
ここはもっと納得出来るような修行方法なりを描いて欲しかった。

跳んだり避けたりは昨今のユエン・ウーピンらしいワイヤー多用の現実離れしたもので若干苦笑してしまうが、緩やかな構えから力強い打撃へと移り行く出演者自身によるカンフーアクションには現実に近い凄さがあり、ワクワクさせる点では見栄えは良い。

全体的には楽しめる作品なのだが、腑に落ちない点もある故に強く褒められない所が残念。

オフィシャル・サイト(日本語)

参考:『ドランク・モンキー/酔拳(1978)』

評価:★★★☆
11/12/11DVD鑑賞(新作)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
レンタル開始日:2011-12-09
メーカー:ツイン
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする