ふとっちょパパの気ままな日記

読書履歴を中心に日々の記録を書きます

経済成長という病

2011-01-16 09:53:30 | 本と雑誌

平川克美さんの著。
人口減少を認めるところから始めようというのには共感する。
<(前略)人口減少は経済成長を鈍化させる原因なのではなく、経済成長の結果なのだと思うべきである。もしそうだとすれば、政治家も企業家も、考え方を転換する必要がある。どうやったら人口を増やして、経済成長を持続させられるのかというのではなく、人口が減少してゆく社会というものを設計し、経済成長なしでもパニックが起こらないようなリスク管理と資源分配の方法を考えるべきではないのか。
 もし、人口減少というものが、述べてきたように社会の適正人口へ向う出生率の自然回帰であると考えるなら、経済もまたそれぞれの釈迦に応じた適正規模というものに収束していってしかるべきである。>(P229)
ただ、確かにこの議論には賛成なのであるが、自分が行っている事業だけは成長していくという計画にしなければ、皆で食っていくことができない。
自分たちの給料を下げていくと言うことしか答えが無くなるのではないだろうか。

目次

序章 私たちもまた加担者であった
第1章 経済成長という神話の終焉
第2章 溶解する商の倫理
第3章 経済成長という病が作り出した風景
終章 本末転倒の未来図

経済成長という病 (講談社現代新書)

コメント
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