長かった地鉄駅舎探訪の旅ですが、やっと終わりです。これでまともな木造駅舎のある駅はほぼ網羅したはずですが、隣の音沢も見ておけばよかったかな? でも富山地方鉄道成立の歴史を駅舎を通じ遡る旅は、普通の撮影旅行とはまた違った楽しさがありました。いっそ地鉄公式サイトに、観光列車に続く新たな観光コンテンツとして、駅舎探訪ガイドページを作成すれば食い付く人も出てこないかな、とか。
谷間の狭隘な土地に造られているだけあり、駅を出るといきなり階段というバリアフルな構造。道路側から見るとトタンに覆われ安普請感たっぷりですが、線路側からは味わい深い昔の駅の風景そのものです。またシンプルな切妻屋根に戻りました。雪国のトタン屋根には、雪止めのアングル材が不可欠なディテールでしょう。
ホームの待合室は小ぶりなもの、便所は撤去されたり、新しくなったりしている駅が多いですが、絶滅危惧種の旧いタイプが生存しております。中も旧いままですが、地鉄のトイレは旧いものでも、完全放置プレイにならず大抵それなりに手入れされ、紙も備え付けがあるのは褒めても良いかな?
かなり狭隘なスペースにローカル駅の要素が詰め込まれ、レイアウトを作る方にも参考になるかな? 宇奈月温泉方には変電所らしき小さな建屋があり、その脇には安全側線...の割には中途半端に長いです。貨物側線だったのかな?
朝方ここに来ると、列車交換シーンを見ることが出来ます。雷鳥色同士のすれ違い。
駅舎内は薄暗いですが、荒れた感じではありません。一見秘境っぽいですが、集落には比較的近いので、そこそこ利用者数はあるみたいです。
本来の役割は終えていますが、「傳言板」の文字が渋いです。駅の伝言板も、携帯電話の普及とともに、いつしか見なくなっちゃいましたね。