最近、「動かない」車輛目当てに、以前は余り顧みなかった所までわざわざ出向くことが多くなりました。それだけ現役で好みのネタが無くなってしまった事の裏返しであるのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/51/2a/ae2de832778c27372f1e158571fe73ad_s.jpg)
水間鉄道水間観音駅構内で事務所として利用されている旧南海1201形、いつの間にか水間旧塗色になっていると言うので、初めて訪問しました。足付きのままホーム上にデーンと置かれています。往年の前サボも付いているし、パンタも上がっていたりするのが泣かせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/3f/d7/0bae67e96348f784a396c6e94bcfdee4_s.jpg)
末期の塗色の時は野上でも見ていますが撮って無い位で、余り食指が動かなかったのですが、やっぱりこの色の方が良いですよね。塗替えから時間が経って少々くたびれた感じになっていますが、次は南海緑ツートンになったりして… そう言えば戦時型1段窓の車は最後まで日除けが鎧戸だったのですね。貴志川線の戦前型は全部ロールカーテンだったので。前照灯ケースも単なるLP42じゃなくて、後部が丸くなっているタイプなのに注目。雨樋の改造は貴志川線のと同じ様な経過を辿っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4c/05/8cf840599338c2cfe7af0d291b9a8ec4_s.jpg)
床下は電装解除でモハ1201形から制御関係の機器がそのまま間引きされただけ…みたいです。GE型のCPまで残っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/55/6e/2c8af012e5910cbb3dd556905afe1f83_s.jpg)
反対側に回って後面から。手前のミニバンが邪魔ですが…まあここは駐車場なので。クハなのにパンタが付いています。南海は基本的に配管を前面に露出させたくなかった様でして、配管の処理は屋根から潜り込ませています。その配慮も晩年に縦樋が外付けに改造されて台無しになってしまいましたが。パンタ自体は旧型の横碍子のタイプです。貴志川線に残した10輛はPT42系に振り替えていました。逆に京福に行った旧11001系はPT42系から旧型パンタに振り替えられているので、ありがちな話ですが、放出時に新しいのは自社で確保して、余り物に付け替えたのでしょう。1201形自体も更新済みで工作も丁寧な戦前型の中から、更に程度の良いのを厳選して貴志川に残し、残りを水間と京福に放出した訳ですから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4f/b0/95da9f86808eede900b842046b816c0b_s.jpg)
水間観音駅の駅舎は相変わらずですが、旧駅名「水間驛」の看板は残したまま、下に新駅名の看板を追加しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5c/d9/9a6ca9e17a3101f1849e6fc7a4154a7d_s.jpg)
駅構内の雰囲気は旧高野山電鉄や簡易半鋼、旧淡路1010とかが走っていた頃と余り変化は無いようです。東急7000系も車齢50年程度経過しており、既に立派に旧い電車の仲間入りを果たしておりましょう。既に水間入線から25年位経ち、過去に足跡を残した電車たちの中では最も長く水間を走っているようですが、最近更新されているので、まだ暫くは使いそうですね。
(2013年8月14日 水間鉄道 水間観音駅)