チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

「花粉症なのにマスクが・・」~情けない日本の社会~

2020-03-05 08:57:07 | つぶやき
3月5日(木)

 「コロナウイルス」騒動があろうがなかろうが、この時期は花粉症でマスクが欠かせません。そんな中、「なんとかなるだろう」と思っていた在庫もあと数枚になりました。

 そのマスク、トイレットペーパーやティッシュペーパーに比べれば、ふだんの生活の中での必要度はやや劣るかもしれませんが、やはり、生活必需品ですよ。
 ましてや新型ウイルスでてんやわんやの状況ですから、マスクなしで外出するにはかなりの勇気が必要です。
 家でおとなしくしていればマスク無しで済みますが、外に出ないなんて所詮無理な話。
 先月の中旬に耳鼻科を受診しました。それに月に一度の定期通院があって、2日の月曜日に採血のためクリニックへ行きました。その結果を待って、今日これから診察を受けに行きます。
 今は、だれもが病院の待合室にはあまり行きたくないのか、受診する人は少ないのですが、病院でのマスク着用はエチケットの域を超えて、もう、ほぼ義務になっている状況です。

 でも、今、マスクは一般人には手に入りません。

 高値で転売しようとする人が悪いのでしょうが、こういう状況の時に、それを許してしまっている日本の社会、情けないですね。

 「物を仕入れて、それを必要なところへ転売し、差額で利益を出す」というのは、自由主義経済の中では基本的な行為ですから、転売そのものは否定できないのでしょう。考えてみれば、ふだん我々が購入するドラッグストアだって、売値は仕入れ値より高いのは当たり前ですから。
 とはいえ、ネット上で、100枚何万円とか、何枚入り何箱で何万円とかが大手を振っているのを見ると、「物の値段は需要と供給のバランスで決まる」とわかっていても、さすがに呆れてしまいます。だいたい、私なんぞが購入する時は、「一度に数枚、まあ10枚くらいあれば」と思うんですが、量がほぼグロス単位というのもチャンチャラおかしい。

 かつて、甲子園大会の折、阪神電車の梅田駅で回数券を一枚ずつ切って売っていたおばちゃんがいなくなってから、また、球場周辺からダフ屋のおっちゃんが姿を消してから、どのくらい経ったのか、今となっては懐かしい思い出ですが、日本の社会、ことチケット類の転売に関しては、かなり前から規制がかけらているようです。
 そう、たしかオリンピックを前に、去年か一昨年に「チケット不正転売禁止法」とかができて、さらに強化されたはずですが、なにしろ自由な経済活動の上に成り立っている社会、転売禁止の範囲を広げることは難しいのかもしれませんがね。

 事情はわからないでもないのですが、せめて生活必需品、そういうものが国民全体に適正な価格で行き渡るような仕組み、どうして作れないのでしょうか。「国民の生命と財産を・・・」と言いながら、肝心なところがおろそかというか、国民一人ひとりの基本的な生活を守るという、そういうことが政治家の責務としていちばん大切なことだと思うのですが。

 政府は、今増産中のマスクを、まず感染者数と死亡者数の多い北海道へ送る、一般よりも医療関係機関を優先にという方針だそうです。特に後者は反論の余地がなく、それはそれで納得したとしても、実はそれ以外にも切実に必要としている人がたくさんいるという事実、これも重い問題なのですから早急に手を打ってほしいと願わずにはいられません。

 テレビに、店頭に並んだマスクを争うように箱ごと手に取って、あっという間に売り切れるという映像が流れましたが、どうして、一人一袋(10枚程度)とかいう制限がかけられないのか不思議でなりません。
 「そんな制限をかけたって、何回も並び直せば同じ。意味がない」と言われそうですが、もしそうなら、店頭販売は禁止にして、公共機関の管理下で必要な人に広く行き渡らせるとか、医療機関に置いて受診者に渡すとか、薬局に置いて医師の処方箋で販売するとか、考えれば方法はいくつもありそうな気もします。

 病院の待合室にも保育所や学童保育の入口にも、「マスク着用でお願いします」という貼り紙があるのに、世の中からそのマスクが消えている。まったく異常です。

 所詮、人間なんて、人間の社会なんてそんなものなのかもしれません。そうだとしても、人間のそういう情けない面が表面化しないような政策を実行するのも政治家の手腕なのではないでしょうか。
 今は正念場です。瀬戸際かもしれません。こういうところで適切な施策が打てないと、それこそ「情けない日本の社会」ということになってしまうのではないでしょうかね。


   雨上がりマスク不要の春を乞ふ  弁人


コメント
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