チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

見応え十分。熱戦続きの「センバツ甲子園」

2016-04-02 11:43:21 | スポーツ観戦等
4月2日(土)

 開会式直後にマウンドに立った智弁学園の村上君。その村上君のサヨナラ打で幕を閉じた今年の「センバツ甲子園」。

 敦賀気比、大阪桐蔭、東邦といった優勝候補が次々と消えて行く中で、秋の近畿大会ベスト8の智弁学園が紫紺の優勝旗を手にするとは、正直のところ予想できませんでした。

 球場には二回しか足を運べませんでしたが、地元の明石商業が初戦を突破した試合を目のあたりにできて拍手喝采。明石商業は続く東邦戦でもエース藤嶋君を打ち崩しベスト8に入り大いに盛り上がり、

 準々決勝、明石商業対平安高校戦は
  外野席から観戦
  
      

 試合前で空席も見えますが、なにしろ、今回は近畿勢6校のうち5校が初戦を突破、ベスト8の初めの4校がなんと、智弁学園、滋賀学園、平安高校、明石商業と、全て近畿勢だったこともあって、月曜日にもかかわらずスタンドは大賑わいなのです。この日は第一試合の終わる頃甲子園に着きましたが、チケットは完売で外野席に陣取るしかありませんでした。

 さて、お目当ての明石商業。一回戦はバントを決めてスクイズでサヨナラという、チームカラーを生かした勝ちっぷりでしたが、二回戦の東邦戦はタイムリーツーベースが3本も出るという長打攻勢で得点、言ってみれば「らしくない」野球で勝ちました。
 でも、そんな試合を平安戦でもというのは虫が良すぎます。平安の市岡投手は好投手とはいえ制球に難があるので、四死球をうまく生かして1点ずつという姿勢が大事だと思っていました。
 ところが、この試合では持ち前の送りバントが決まらずに苦戦、先制点は取ったものの、追加点機にスクイズも外され、こんなことではと思っていると、

 案の定、
  同点にされ
  

 吉高投手が踏ん張って好投しているのに、細かい攻めが不発、延長戦での先攻の不利もあって延長12回で力尽き、サヨナラ負けを喫してしまいました。
 残念無念。でも仕方ありません、自分たちの野球ができなかったのですから。もう一度手堅い攻撃力を磨き上げての捲土重来を期待することにします。

 この延長サヨナラ劇が次の試合の選手たちに精神的に影響したのかどうか、続く木更津総合対熊本秀岳館戦も劇的な結末となりました。木更津の早川君いいピッチングをしていたのですが、

 秀岳館9回裏のワンチャンスを生かし、2アウトから
  逆転サヨナラ勝ち
  

 そして、準々決勝の第4試合。今回、私が個人的に注目していたのが秋の明治神宮大会の覇者高松商業です。その古豪が長崎の海星高校と対戦します。

 その高松商業、甲子園でも期待どおり魅せる野球で楽しませてくれました。

 決勝戦の智弁学園戦は息詰まる投手戦となりましたが、一回戦の三重いなべ総合戦のシーソーゲームも見応え十分。7回を終わって3-4から8回表に2点献上、3-6になった時点で万事休すかと思いきや、その裏2点を返し、9回裏に同点、10回裏にサヨナラ勝ちという、まさに土俵際に追い詰められてからの勝負強さには目を見張りました。
 エースの浦君、この試合もそうでしたが、決して超高校級の投手ではなく、後半のスタミナに難があるというか、相手打者が慣れてくる中盤以降に打たれ出し、美濃君の継投を仰ぐという印象でした。しかし、準決勝と決勝は気力も充実、そんな心配を吹き飛ばすような投球を見せてくれました。

 もしかすると、今大会が盛り上がったのは、プロが注目するような投手が意外にも期待どおりの結果を出せずにマウンドから去って行った中で、智弁の村上君や平安の市岡君、明石商業の吉高君や秀岳館の有村・堀江両君、そして高松商の浦君らがここ一番で気合のこもった投球を見せ、緊迫感のあるゲームを作ってくれたからなのかもしれません。

 さて、第4試合に戻ります。序盤からそつなく得点を重ねる高松商業。最後まで見なくても大丈夫かなと思っていましたが、一回戦同様、中盤に浦君がつかまり、6回7-2からツーランホームランを浴びたところで、必勝パターンとばかりセカンドから美濃君がマウンドへ。ところがこの日の美濃君、球が低めに集まらずなかなかアウトが取れません。

 7回裏に3点を献上して
  10-7となり
  

 とても途中で席を立つ展開ではなく腰を落ち着けると、このあと高松商業がなんと7点、海星も1点取って、

 最後は17-8という乱戦で
  高松商業が勝ちました
  

 秋に神宮球場で見た時には、大阪桐蔭や敦賀気比などに比べると強豪チームには見えなかったのですが、やはり神宮での優勝はダテではなかったのです。思いっきりの良い鋭いスイングで海星の投手陣を圧倒。そして、この試合を経て一皮むけたのか、浦君、準決勝、決勝では粘り強い投球を見せ、結果は準優勝でしたが、まさに古豪復活を印象づけた甲子園となりました。


   眼差しのキラリと春の甲子園   弁人


コメント
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