チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

明石海峡船景色(12)-「タンカーが支える?ニッポン」

2014-09-25 08:30:16 | 船景色
9月25日(木)

 ENEOS(日鉱日石)のタンカー
  「かいもん丸」
  

 石油満載なのか、水面に深く沈んでいるのでやけに細長く見えますが、排水量6万6千トンで、タンカーとしてはそんなに大きくはありません。

 こちらのほうが
  はるかに大きい
  
 (16万トンの「ENEOS BREEZE」)

 原発停止以来、わが国のエネルギーは化石燃料に頼りっ切りの感。海峡を望んで暮らしていると、大きな船を眺めるのも醍醐味の一つですが、温室効果ガスによる温暖化を憂うる立場からすると、なんとも複雑な思いです。

 これは外国のタンカーのようです。
  6万トンくらいでしょうか
  

 政府は「CO2 削減のためにも原発の再稼働を」と言っていますが、放射性廃棄物のことを考えると、とても万物の霊長の発想とは思えません。
 福島の事故から三年以上も経つのに、再生可能エネルギーの活用はいったいどのくらい伸びているのでしょうか。国家規模でエネルギー改革に取り組むという姿勢が全く感じられないのが残念です。

 LNG(液化天然ガス)もどんどん買い込まないと、今の日本社会は成り立たないようで、そのタンカーも次々に通ります。

 「NORTHWEST SAND PIPER」
  10万5千トン
  

 「DOHA」
  11万トン
  

 名前から、上の船はイギリス辺りの西欧の船という感じです。いっぽう「ドーハ」は中東のカタールの首都名で、サッカーのいやな思い出もありますから、これも日本の船ではなさそうです。

 モス型LNGタンカーには、丸いタンクが4つのものと5つのものがありますが、径の大きさもあるでしょうから、必ずしもその数が容量の大小を表しているようでもありません。

 タンクは4つですが、
  12万トンのLNGタンカー
    
   関西電力所有の「LNG EBISU」です。

 メンブレン型のLNGタンカーも、私の目にはもうお馴染みになりました。よく見るのは、昨年の12月7日付けの記事に載せた「PUTERI○○SATU」というマレーシア船籍の船ですが、今回はそれ以外のものを、

 11、4万トンの「WOODSIDE
  DONALDSON」
  
 船体のイラストにカンガルーが描かれています。調べると、やはり
  オーストラリアからやって来た船でした
  

 これも初めて。
  全身エメラルドグリーンです
  
 フランスの大手電気ガス事業の会社の船だそうです。10.4万トンで、なかなか見応えがありました。


    海峡の積み荷身に沁む新時代   弁人


 ところで、1980年代に問題が顕在化した「オゾン層破壊」。世界各国のフロンガス対策の効果が少しずつあらわれて、あと2~30年後には1960年当時のレベルに戻るという話を耳にしました。
 放射性廃棄物は、とてもとてもそんなに簡単には解決できませんが、少なくとも、温室効果ガスの問題は、今地球上にいる人間の努力次第で解決できそうな感じがします。
 その元凶となっている二大排出国の中国とアメリカがいよいよその重い腰を上げたと、昨夜のニュースが報じていました。もう二大国を非難している状況ではありません。

 日本がもし最先端の科学技術を誇るなら、原発に頼らない化石燃料からの脱却を、世界に率先して実現してほしいと願わずにはいられません。

コメント
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