毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
コット、はじめての夏 / The Quiet Girl
サツゲキにて。
1981年夏、アイルランドの田舎の農場で、両親と姉たち、兄と弟たちと暮らす9歳の
コットが過ごした一夏の日々を描いています。
飲んだくれでギャンブル依存で農場の仕事をほぼ放棄している父親と、貧しいために
心も生活も維持できなくなっている母親、当然子ども達にも暗い影響が出ています。
家でも学校でもみじめで、お腹がぺこぺこで、孤独なコット。
英題の『 The Quiet Girl 』の通り、コットは静かな少女ですが、このような環境では
ますます口を閉ざして、たった一人野っぱらの草の中に身を横たえて家族から離れて
いたり、ベッドの下に隠れるようにしていたり・・・誰もコットに気を掛けることは
ありませんし、コットは悲しみや寂しさなどの感情を自分の内側に秘め続けています。
さらにもう一人出産予定の母親が、家事と子ども達の世話を少しでも軽減するために、
夏休み中コットをいとこ夫婦に預けることになりました。
コットの家からさらに車で3時間という自然に囲まれた農場を営むアイリーンとショ
ーン夫妻は優しく暖かくコットを迎え入れるのでした。
コット役のキャサリン・クリンチ!
彼女の存在が全てに息を吹き込み、彼女がいるただそれだけで、この作品全てに生命
がいき渡る、信じることが出来る。
縮こまって怯えていたコットが、夫妻の愛情 ( 夫ショーンの朴訥な優しさよ!)に
接するうちに、少しずつ手足を伸ばし、心を開き、本来の声を言葉を取り戻してゆく
日々を、見事な演技で表現しきっていて驚きます。
内に秘めた繊細な感情を湛えるブルーグレイの瞳と、艶やかなダークブラウンの長い
髪の、内気な少女コットそのもののキャサリンが本当に素晴らしい!
夏休みが終わり、家に戻ることになるコットとショーンの抱擁シーンは忘れがたく、
この後コットがどうなっていくのか、余韻を残すのでした。
春めいたこの2~3日、今年は雪解けが早そうですね。気温の上下はまだまだ続き
ますので、用心しつつも気持ちは春に向けて何となく明るくなってきましたよ。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
ザックザクに融けかけの雪道、足元はかなり悪いので、どうぞお気を付けていらし
てください。
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
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11:40~のみだったと思うので、どこかの座席に座ってらしたのですね?(笑)
観た後には、言葉足らずの私は、ちゃんと子育てできてたのかしら…?と
成人になって随分と経つ子供たちを想像していました。
最後のコットとショーンの抱擁シーンは泣けましたね。「パパ」とコットが発した時、ショーンが本当の父親に見えました。その後のコットの成長した姿とアイリンやショーン、家族との絆が深まって行く様子を見てみたい、愛情に満ち溢れたコットの人生でありますようにと願わずにはおられない。
続編があって欲しいという余韻を残したまま…席を立ちました。
(P.S 昨日の大関さんの珈琲、美味しかったです)