おやすみカラス また来てね。( 続き )

 

どん底のダメ男・十川善十( そがわ ぜんじゅう )24歳 。

失恋し( ヒモをクビになる )、酔って酔っ払ってもうシメようと目に入った店のドア

を押す。そこはこじんまりとオーセンティックなバー、お客は誰もいず。

白いバーコートに蝶ネクタイのカーネル似のマスターに「 いらっしゃいませ。」 と

えられ、それは美味しいシングルモルトスコッチウィスキーのロックを作ってもらう。

入店の瞬間に真っ白い鳥の翼が羽ばたいた・・ような・・・幻視?

グラスを傾けながら、このバーの別次元の心地よさと落ち着きに思わず善十は口走る

のです 「 マスター、僕ここで働きたいんですけど。」と。

 

この男を創造し、造形し、動かし、しゃべらせ、人生のターニングポイントとなる

奇跡の出会いとそれからの3年間を通して、こういうチャラ男くんっているいる!

偏差値とかどーでもいい界隈のオニイチャン!な善十の、頼りないけど素直で優し

お人好しな本人も解っていないナゾな魅力を描いて、いくえみ綾ってすごくない?!

男性向けコミック誌での連載だったそうで、善十の語りで進む物語は、男性である善十

の目線なのですけれど、” いくえみ綾の一線 ” がジェンダーを程よく抑制させている

ように思え、私は意識せずに世界に入っていけました。

絵とタッチ、テンポやコマ割り、なんといってもその漫画的話芸の素晴らしさ!

全てが程よくこなれていて、大変に繊細で、呆れるほど上手い。心地よい。

感動です!遂にはまんまと呑み込まれます!

物語の舞台である札幌すすきのを中心に据えて、北国の四季とともにこんがらがり

ながら行きつ戻りつしながらもダメ善十のバーテンダー修行は続くのですが、こん

がらがりの主な原因になっている女性陣のキャラクター作りも見事で、可笑しくも

真摯な恋愛模様がね、織りなされていくのよね善ちゃん!しっかりねっ!!

 

初・いくえみ綾、大満足。

魅力のおなご達はこちらです↓

 

バー「 一白げん(→玄が二つのげん、フォント無い?)」店内の装飾花を配達

している白木生花店の娘。

白木美温

 

バー「 一白げん  」 先代マスターの娘。善十をサポート。

九重一葉

 

ヒモ彼氏の善十に別れを言い渡す30歳手前のOL。

古賀紅央

 

バー「 汐 」 のマスター。辛辣だけど尊敬する先輩バーテンダー。

長窪汐

 

 

 

今週も、みなさまの笑顔と好奇心と元気なエネルギーに刺激を受けました~

ありがとうございました!

これから雨の予報ですね。雨もまたよろし。

来週も、またどうぞお立ち寄りください。

こころよりお待ちしております!!

 

 

 

 

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