BOOK TIME

 

本が好き。

どうして好きなのかなぁ?

 

本が好きな人は、そんなことを考えるのも好きなのです。

 

どうして私はこんなに本が好きなのかしら?

どうして私はこの本が好きなのかな?

いつから好きなのかしら?

最初に出会った 「 コレ好き! 」 って思った本はなんだったかな?

今に至る ” 私 ” をつくった本を〇冊挙げてっていうお題だったら、私は・・・?

 

このようなことをあれこれ考え思い巡らせ始めると、もう止まりません。

本、そして自分の人生においての本との特別な関係についての考察、それ自体が

本を読むことと同等といってもよい程の悦楽なのです ( 変態? )。

月刊雑誌などの 「 本・読書の特集号 」 は、どーれどれっ! とばかりに必ず手に

とり、熱心に立ち読みし、内容によってはそのままキャッシャーへと進みますし、

本好きの相手との本談義もそりゃ結構ですし、本屋という単語、図書館という

表記、古書店という単語は、もはやまじない言葉とも言えるほどの精神の安定に

即効性を持ち得る・・・・・

 

と、多かれ少なかれだいたいもって似たもの同士である ( ハズ ) の本好きの代表

として、シミー書房の新明史子氏が、「 自分の好きな作品を紹介する本 」という

新作を上梓されました。

タイトルもズバリ、 『 BOOK TIME 』。

新明さんの人生と本について、特選5タイトルを紹介しながらのお話しは、しみじみ

と染みわたるような味わい。

その文章は平明であり、明朗さと清潔さに満ちています。

 

人生を変えた本の力の途方もなさについて、

容赦なく読み手に不意打ちを仕掛けてくる本の容赦なさについて、

原作小説と映画化作品について、

様々な名もなき人々の人生が世界を繋げ広げていることについて、

そして、自分の言葉を得るということについて。

 

” 本がものすごーく好きでたまらない ・新明史子編 ”。

『 BOOK TIME 』 は、” 本がものすごーく好きでたまらない・自分編 ” を書きたく

( 妄想したく ) なる、素敵なきっかけ本であり、

それはそれは上等なサンプル本でもあるのでした。

 

今私は、J.R.R. トールキンの 『 指輪物語 』 を再読中 ( 2回目 ・・・ちなみに新明

さんは再読5回!とおっしゃってたような・・・ )で、物語の三分の二は、厳しく

険しく辛い旅の道程なのですが、行き詰まるたび窮状を抜け、前へと進む力を与えて

くれるエルフ族の 「 レンバス Lembas 」 という旅行用食料が仲間達を助けます。

それは、薄焼き菓子で、一枚食べるだけで一日たっぷり歩けるほど活力がつき、

走りながら食べることも出来るほど扱いやすく、非常に美味、、、というものです。

ふと気がつきました、

シミー書房発行の本は、わたしにとって、レンバス・・・・・。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

秋からはますますBOOK TIME が楽しみですね。

読んできた本、今読んでいる本、これから読みたい本について、

本が好きな人同士でおしゃべりしましょう!

パンと珈琲も用意してね。

明日も、こんがり焼けたパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!

 

本のエッセイ BOOK TIME / 2021年 8月 26日

文・新明 史子

絵・岡部 亮

発行・シミー書房

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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