いまレディコミで藤本ひとみ原作、森園みるく画『令嬢テレジアと華麗なる愛人たち』が評判。フランス革命が背景で、奔放な男性遍歴の美女タリアン夫人テレジアが主人公、私も原作は読んだ。森園さんは、「官能レディース」の大御所の一人で(それだけに、『欲望の聖女 令嬢テレジア』なんてタイトルと化している)、かつてはきれいな絵だったのにいまは(私見では)なんだかきもちわるくなってしまっているので私はコミックスには手を出していない。魔木子さんあたりならば読むけど。(「官能系」とは違うけど)藤田和子さんでも。
「ゆめうつつ館」のユメリアさんからいま入ってるTBは、その原作文庫版のカバーが、テレジアではない貴婦人の肖像で不適切であるという主旨。
先日、図書館でこの本の単行本が目にはいったので手にしてみた。どうもこれもカバーが不適切なようだ。
「令嬢テレジアと華麗なる愛人たち」
文庫版ではどう表記してあるのか確認していないけど、単行本ではカバーに関しては
Lady Agnew of Lochnan by John Singer Sargent (1856-1925)
National Gallery of Scotland, Edinburgh
となっている。これまた、テレジアの物語とは時代のズレがあることは確かだ。
日本語の表記でさえない、本をよく見ると小さく出ているという程度、しかも英語で。意識しない読者は当然これが主人公だと思うだろう。実在人物同士でそれはヘンだと編集サイドでは思わないのか?
ーー藤本さんの意志なのか、そこが気になる。
そこいくと、『ローマ人の物語』は各巻の主人公ということでわかりやすかった。
『ヒトラー・ジョーク』という本で、暗殺計画の首謀者のフォン・シュタウフェンベルク大佐の写真が間違っていた。元ライプチヒ市長のカール・ゲルデラーだった。そりゃ計画の一員ではあるけど。年齢層はかなり違う。
これは版が改まった際に訂正されていた。
『100人の偉人 美女編』のクレオパトラのときに、アントニウスといってカラカラの像を出していたことはお笑いだった。
でもまあ、リウィアをメッサリーナと混同した某書に比べれば・・・。
付記。
去年あたり出た『カエサル!』byマックス・ガロ(扶桑社文庫)は、カバーが、私は誰だかわからなかったけど、くるくるした髪の青少年の彫像で、カエサルでないことは確かだった。これはまさか、カエサルだと誤解する読者はいないだろうなぁ・・・?
「ゆめうつつ館」のユメリアさんからいま入ってるTBは、その原作文庫版のカバーが、テレジアではない貴婦人の肖像で不適切であるという主旨。
先日、図書館でこの本の単行本が目にはいったので手にしてみた。どうもこれもカバーが不適切なようだ。
「令嬢テレジアと華麗なる愛人たち」
文庫版ではどう表記してあるのか確認していないけど、単行本ではカバーに関しては
Lady Agnew of Lochnan by John Singer Sargent (1856-1925)
National Gallery of Scotland, Edinburgh
となっている。これまた、テレジアの物語とは時代のズレがあることは確かだ。
日本語の表記でさえない、本をよく見ると小さく出ているという程度、しかも英語で。意識しない読者は当然これが主人公だと思うだろう。実在人物同士でそれはヘンだと編集サイドでは思わないのか?
ーー藤本さんの意志なのか、そこが気になる。
そこいくと、『ローマ人の物語』は各巻の主人公ということでわかりやすかった。
『ヒトラー・ジョーク』という本で、暗殺計画の首謀者のフォン・シュタウフェンベルク大佐の写真が間違っていた。元ライプチヒ市長のカール・ゲルデラーだった。そりゃ計画の一員ではあるけど。年齢層はかなり違う。
これは版が改まった際に訂正されていた。
『100人の偉人 美女編』のクレオパトラのときに、アントニウスといってカラカラの像を出していたことはお笑いだった。
でもまあ、リウィアをメッサリーナと混同した某書に比べれば・・・。
付記。
去年あたり出た『カエサル!』byマックス・ガロ(扶桑社文庫)は、カバーが、私は誰だかわからなかったけど、くるくるした髪の青少年の彫像で、カエサルでないことは確かだった。これはまさか、カエサルだと誤解する読者はいないだろうなぁ・・・?
単行本の方は知らなかったのですがサージェントのアグニュー夫人ですね。こちらは文庫の絵よりさらに後の時代の人じゃないでしょうか。
>実在人物同士でそれはヘンだと
そうなんですよね。架空の小説で、肖像画をイメージキャラのような使い方するならまだ理解できるのですけど、肖像画が残っている人の伝記風小説で、なんでわざわざ時代もファッションも違う他の人物の絵を使うのか分からないです。
肖像画の主に思いいれのある人が見たらムっとするでしょうに、おまけにあんな際どい話に使われては。
ひょんなところから関係者の目に入って抗議されたら面白いのに。