レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

太陽の性別

2009-04-23 15:42:41 | ドイツ
 私がときどき覗く2ch少女漫画板のあるスレッドで、たまたまドイツ語の名詞の性別の話題になっていた。「朝」「昼」は男性で「夜」は女性だというのはいいのだが、「月が女性で太陽が男性」と書いてあるのは、--ちが~う! 即座に書こうとしたけど、アクセス規制中。ここで書いたところでそのスレッドの読者の目にはいるということもないだろうけど、話のタネにさせていただく。
 ドイツ語では、「太陽」が 女性名詞 die Sonne 、「月」が男性名詞 der Mond
フランス語は(スペイン語やイタリア語も)逆。
(ロシア語の太陽は中性なんだそうだ)
 神話では、北方ゲルマンでは太陽(ソール)が女、月(マーニ)が男の設定(%)、
南のギリシア・ローマでは太陽神と月の女神なので、その対応で覚えればよかろう。
 日本では「アマテラス」が女神なので(もとは違ったという説もあるそうだが)、日独防共でこじつけるか? でも神話の「ソール」はアマテラスと違って活躍してないな。
 「ゾンネ」はドイツのレストランや宿の名前としてよくある。月絡みでは「ルナ」「ディアナ」を見た。「アポロ」もあったけど「モーント」は知らない。あまりめでたそうではないな。

% 「別冊マーガレット」時代の市川ジュン作品『りんごの園』では、北欧神話が取り入れられていて、キャラ名が「ソール」(女の子)と「マーニ」(男の子)だった。当時は由来なんてわからなかったけど。
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2 コメント

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なつかしい (サラ)
2009-04-23 20:47:10
昔むかし愛読していた犬養道子さん(評論家)のエッセイでも題材になっていました。
「太陽を女性形で表すのは欧州ではドイツ語だけ」と。

そこからドイツ人気質とか、風土に触れた面白い内容でした。

太陽は「力」→力を女性視するのは価値転倒→この価値転倒は何が原因だろうか?→ゲルマン民族の一種センチメンタリズムが原因ではないか→さらに、センチメンタリズムが裏返しになって残酷さを生むんだとの説。

冬の厳しいドイツでは、命を育む太陽のの象徴が、同じく命を育む女性と同一視されたとの説。

言葉からいろいろな考察ができて楽しく読んだ覚えがあります。

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生命の源 (レーヌス)
2009-04-24 06:02:59
「母なる自然」というくらいだから、太陽の恵みが女性的にとらえられても理解できますね。
 犬養道子さんの本は大昔に数冊読んだので、それも読んだことがあるかもしれません。

 You are my sunshine なんて英語の歌があるけど、太陽が砂漠でぎらつくアラブでは太陽は怖ろしい憎らしいもので、美女は月に例えるとも読んだことがあります。
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