レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

支配者 ゴールドスティン

2015-09-16 11:04:11 | 
『支配者  チューダー王朝弁護士シャードレイク』

 シリーズその3.去年出た集英社文庫。
 ヘンリー8世の時代。マシュー・シャードレイクは以前はトマス・クロムウェルを上司に持っていたが、いまはもうクロムウェルも故人(王に処刑された)。
 今回、北部への王の巡幸に随行して、謀反人の身柄をロンドン塔まで送り届けることを大司教から言いつかる。行った先で不審な職人の事故死(?)に関わりあったり、王妃(キャサリン・ハワード)の不義密会(?)を目撃してしまったりする。
 リチャード三世を歓迎していたというヨークの地も舞台になり、薔薇戦争の時代も話に上る。そしてエドワード4世の出生もまた大きく絡んでくる。
 ここでもつくづくヘンリー8世は嫌な奴であるが、物語作者にとってはこんな濃い奴使いでがあるに違いない。
 

『ゴールドスティン』上下 フォルカー・クッチャー 創元推理文庫

 去年出たもの。ナチス台頭木期を舞台にしたゲレオン・ラートシリーズの第3弾。
 左と右の紛争がますます物騒になっているベルリンに、アメリカからユダヤ系の殺し屋が潜入してくるので、その監視を命じられたゲレオン。



 来月の文庫新刊リストを見ると、確実に買うのは岩波文庫『椋鳥通信 中』森鴎外。 買うかもしれないのは、マギー・ホープシリーズの4作目『スパイ学校の新任教官』。
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