レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

『夜明けあと』から

2012-07-08 05:57:44 | 歴史
星新一『夜明けあと』 新潮文庫   新刊ではない。BOで購入。現在では出ていないようだ。
 明治の新聞その他の記事からポツポツと抜き出し、たまに編者のコメント(たぶん)。
 その中から私の関心を引いたものを抜粋してみる。 (  )の中は出典で、そのあとの部分はたぶん星氏のコメント。私の感想は「ーー」のあとということにする。

明治10年(1877)
「札幌の学校で教えたクラーク博士「少年よ大志を抱け」と言い残して、帰米。在任中に「ライスカレー」を生徒たちに食べさせた。日本で、この名称をはじめて使った人。」
 ーーいまでは「ライスカレー」という名称がむしろノスタルジックになっている。

明治11年
「この年、米国ダコタ地方で、天然痘が流行。勇敢で若い女性開拓者、マーサ・ジェーンは、男装して奉仕活動。カラミティ(疫病神)・ジェーンの名がひろまる。 疫病と戦ったのだから、いまなら聖母(マリア)ジェーンと呼ぶのが適切。」
 ーー「カラミティ・ジェーン」は、アメリカのマンガLucky Lukeという西部劇(ドイツで買ったしアニメにもなっていた)で知った。威勢のいいおばさんのように描いてあったが。映画でも『カラミティ・ジェーン』ってあったな。 日本のマンガで取り上げても面白そう。

明治12年
「この年、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で、サッカリンが発明された」
 ーーサッカリン、私は直接には知らない。母の話では、たいへん強烈なイヤミのある味の甘味料で、終戦直後、甘いものにとにかく植えていたので使われていたという。 これがアメリカ産だと話したら、あんな豊かな国で?と驚いていた。私は、マズいものを作るのはアメリカか、と納得した。

明治18年(1885)
「華族の女性は、名のあとに子をつけ、省かぬようにと通達(改進新聞)。」
ーーいまこんなこと国民に命令したら暴動になるかもしれん。

明治21年
「福沢諭吉、女優の必要を話し、市川団十郎は、二人の娘にやらせる気になる(東日)」

明治26年
「ニュージーランドで、女性にも投票権。世界で最初の国となる。」
 
 まだ半分しか読んでいないのでここまで。残りも話題にするかどうか未定。



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2 コメント

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Unknown (サラ)
2012-07-16 19:51:29
>「夜明け後」

明治の記事にコメントしていくとは面白い趣向ですね。
「夜明け後」とのネーミングセンスもいい。

たしか「大正時代の身の上相談」という文庫をがあったと思います。
タイトル通り、大正時代の身の上相談を紹介して、ひとうひとつツッコミ、じゃない、補足コメントを添えていました。

大きく変わったこともあれば、昔も今も変わらぬ人間関係の綾が興味深かったです。
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きいたことあります (レーヌス)
2012-07-16 20:23:50
 『大正時代~』、きいたことはあります。
  新聞誌上でも、昔を振り返ってみる特集はたまにありますね。時代を反映するものです。

 まぁ、現代の相談ごとで私の目には異世界だという悩みもありますが・・・。
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