レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

『テルマエ・ロマエ』 4巻

2011-12-27 05:42:24 | ローマ
 いまローマ関連の話題といえばまず、『テルマエ・ロマエ』の4巻だろう。
 思えば、3巻すぐあとのぶんは本誌で読んでいたが、アエリウスの死後、ルシウスがまたタイムスリップしたところで、そのあとどうなっているのか知らないままだった。
 ローマへ帰ろうとして様々なポーズで飛びこみ続けるの図は最大の笑いどころ。(そもそも、裸の男というものがかなり喜劇的なしろものではなかろうか) 人体デッサンがきちんとできてないとこんなの描けないんだろうなぁ。
 温泉旅館での労働なんてなかなかできないことだし、この経験が帰還後どう生かされるのだろうか。
 現代日本でラテン語のわかる人を出すならば神父さんあたりが妥当なセンだと思うけど、それが美人芸妓になったのはやはり、ちっとは華が求められたのだろうか。さつきちゃんのローママニアっぷりは明らかに作者のダンナがモデルだ。
 (木原敏江『摩利と新吾』での、「ほほうさすがは文明開化ですなー ドイツ語を話す芸者とは!」を思い出す。)

 ところで、私はルシウスよりもアエリウスのほうが(ヒゲのせいで)年長だと思い込んでいた。だから、映画での配役、ルシウスに阿部寛、アエリウスに北村一輝ときいて、大河『天地人』で上杉謙信とその甥の景勝であったことの連想から、なんだかへんな気がした。(謙信と景勝の年齢差は25。濃い顔どうしの配役なので血縁者設定には合っていた)
 『テルロマ』の第1話でAD128、第2話で129。4巻の時点で137年、その時にアエリウスが30歳ならば、たぶんルシウスのほうが年上だ。 
 検索すると、阿部寛が1964年生まれで北村一輝が69年、5つしか開いてないのか。
 同じ『天地人』で秀吉だった笹野高史が「平たい顔族」での出演であることにはものすごく納得できる。

 この流れとは関係ないけど、
 「平たい顔族」らしくない顔、いわゆる、彫りが深くて「ガイジン」ふうの顔と、「濃い」顔とは必ずしも一致しない。
 私がヨイショする栗さん(「土方役者」として知られる栗塚旭)などは、純日本人だけどハーフかと思われがちなタイプだったけど、「濃い」とはだいぶ違うし、暑苦し系ではなくて涼やか系だ(画像検索してみても、どうも、これだ!と証拠になりそうなものが見つからない。映像で見てもらいたい)  西洋人だってみんな「濃い」わけでもないし。
  ーーアウグストゥスは「濃い」と合わないと思う。アントニウスは肖像からしても濃い感じ。

 

 今年で「たのみこむ」が終了してしまうという連絡はもう数ヶ月まえに来ていた。
 数はわずかながら、投票して下さってた方々にお礼申しあげます。

 28日に付記。
 上記のように書いたら、今朝届いていたメールで、「たのみこむ」はとりあえず続行という連絡が来た。
 だから、これからでも賛同者はどんどんご署名下さい~~!

 『テルマエ・ロマエ』の、ラテン語を話せる日本人が芸者になったのは、神学関係者と話す展開だと、ルシウスがその後のローマの歴史をどうしても知ってしまいそうだから、も理由かもしれないと思った。まぁ、さつきとの会話でも、時の隔たりがわかる機会はありうるけど。いまのところはまだ、空間的な距離しかわかってない様子。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする