レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

オリエント急行その他

2011-12-07 11:22:21 | 
ハヤカワの「強い100冊。」で気乗りする本をいくらか読んでみている。
 買ったのは、『オリエント急行の殺人』と『長いお別れ』。両方ともすでに古典に属する。
 『オリエント~』、豪華車両で起きた殺人、被害者は実は誘拐殺人犯だった。さまざまな国の人々が乗り合わせた列車で、探偵ポアロが謎解きに挑む。
 たいへん胸のすく結末である。
 騒々しいのがイタリア男とアメリカのおばさんであり、感情を表さないのがイギリス人たちという描き方も注目した点。主人公をベルギー人という、こう言ってはなんだけど、わりにマイナーな国の人(少なくとも、アメリカだのイギリスだのに比べると、どういうステレオタイプがあるのかが浸透していないと思う)に設定してあることにも意味があるのだろうか。
 100冊に入っているのは村上春樹訳『ロング・グッドバイ』だけど、こういうカタカナタイトルが嫌いなので(村上訳でもまともな日本語でついたものはちゃんとあるけど)敢えて古いほうを選択。もっとも、こちらもなにかひっかかる表記があちこちあったけど。
 探偵マーロウが偶然知り合った富豪の娘婿、そのわがまま娘が殺害されて夫が容疑者になり、彼も謎の死を遂げる。真相を探っていくマーロウ。
 途中でやや退屈して、ラストでそれなりに納得して、でももうチャンドラーはいいや、と思った。『さらば愛しき女よ』をまえに読んだけど、まるっきり覚えていない。
 クリスティは、ヨシノリン(清水義範)推薦の『アクロイド殺し』を読んでみようかという気持ちになったけど。

 スパイもの冒険もので、ジョン・ル・カレとレン・デイトンを、ゲルマン的とラテン的として評していた解説があった。私は、ル・カレを数冊読んだけどどうにも合わない。レン・デイトンは『爆撃機』しか読んでいないけどこれは良かった。私がゲルマニストなのに・・・なんだかシャク。
 ルパンとホームスでは、ルパンはフェアにはいってた1冊を読んで、そこそこ面白くはあったけどそのまま。ホームズは次々と読破できた。

 『指環物語』は1巻目だけ読んだけど続きを読みたいという気にはならなかった。同じ時期にヒットしていたFTということで『ハリー・ポッター』も少しは読んでおくほうがいいだろうか。
 『ナルニア国物語』は、川崎苑子『あのねミミちゃん』で、ミミがそれを読んでいるひとこまがあったのでその名を知った。アガサ・クリスティの名も、川崎苑子さんが好きだということで覚えたのが最初だったな。

コメント (4)
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