レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

南北と金髪

2008-08-14 05:27:58 | ドイツ
 『カルバニア物語』等のTONOさんの妹「うぐいすみつる」さんの先月出た単行本『タコちゃんの青春シュビドゥバダ 海外・日常編』。筆者の米・欧体験がたくさん話題になっている。アメリカンはアイム・ソーリーを言わないのが腹立つという話があるけど、ドイツ等でもあてはまることだろう。
 金髪碧眼自慢のアメリカ人たちが、ヨーロッパへ行って滞在するうちに色が濃くなってきたという話は驚いたし面白かった。北欧の友だちは、冬の日照時間の短い季節には髪・目の色が濃くなるのだと説明したという。ふーん、と思う・・・が!え、ヨーロッパ人の中での分類で、ギリシアとかイタリアとかスペインとか南のほうはダークが多数派で(%)、北方=ゲルマン=金髪!ということになってないか?もちろん実際のところ、ドイツ人といっても金髪碧眼なんてそうごろごろいるものじゃないとは私も知ってるし、むしろ茶色のほうが多い印象はある。部下Zみたいな、親衛隊にスカウトされそうな人は一握りだろう。
 (「西洋人」「白人」の替わりに「青い目の」なんて表現を使うことを私は嫌いだ)


 ここで思い出すこと。歴史その他のサークル『欧亜州共同体』で数年前に出していたドイツサッカーの本に、「ドイツ代表のすごいところ」という題で、メンバーの数人が、アップで見ると目が青い、「スゲェ!」ーーいや、冷静に言って、目が青いからってなんでスゴイんだ?とツッコまれると私も困るんだけど、なんとなく、おおっ!という感じはわかる。もっとも、私自身が青い目をナマで見たことがあるかというと、ないかもしれない。少なくとも日本人にとっては身の回りにめったにいるものではないし。

 同じマンガによると、アメリカの書類に記入される髪・目の色は、ほとんどの日本人は「茶色」とされ、「黒」はインド人やアラブ人だという。確かに、日本人だからといって真っ黒クロの髪もけっこういないものだ。

 私は(白人の容姿については)、濃くない顔でダークの髪が好みである。しかし、アウグストゥスに関しては、金髪史実を尊重してもらいたい。


%まえに某ローマサイトでアウグストゥスの髪の色の話が出たときに、『皇帝伝』で髪の色の言及があるのはこの人(「淡い金色」)とネロ(「亜麻色」)だけなので、少数派だったのだろう、ということになっていた。
コメント (4)
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