夏はなんの季節

　夏は蚊。あの不快な音が耳にはいるや、私は目の色かえて追い回す。蚊取り線香で部屋をモウモウにして抹殺を試みることもある。

　夏はカレー。いや、年中食べるけど、春は寿司、夏はカレー、秋は炊き込みご飯、冬は鍋、というのが一般的らしい。
私は特にカレー好きというほどではなく、外食で選択するならば別のにするだろうけど、家ではやぶさかではない。うちで作るときは、まずルーを濃くドロドロ状態にして、それを半分くらい冷凍にまわし、あとのぶんを牛乳でたっぷり薄めて使うのが常。牛乳をいれると腐りやすくなるけど、やはりこのほうがおいしい。

　夏は怪談。昔の納涼は資源を使わずに質素なものだ。すだれ、風鈴、打ち水、こわい話、むしろ想像力の勝負。
　宮部みゆきの新刊『おそろし』がいま出たのって、夏を狙ってのことなんだろうか。私はとくにホラー好きということもないけど。　

「か」でいくなら、「カキ氷」もアリだろうな。