レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

『危険な世界史』その他

2008-08-08 05:19:12 | 歴史
このごろ読んだ、歴史絡みの本。

『危険な世界史』by中野京子 角川書店

『ベルばらKids』が単行本になるんだから、これだって出ていいのだ(?)。公式サイトで連載中の「世界史レッスン」ーー『ベルばら』時代とその前後のエピソード紹介ーーのめでたい書籍化! 私見を言えば、『危険な世界史』というタイトルは、類似品が多くて危険だと思う。歴史のウラ話、雑学の本は数多いが、品性の点でしばしば感心しない。しかし本書は、「仰天エピソード」満載でいても扇情性は抑え、あまりに眉唾な点にはツッコミも入っており、主観と客観のバランスが取れている。世界史マニアにもそうでない人にもお勧め。

『歴史のなかの女たち 名画に秘められたその生涯』 高橋秀爾 岩波現代文庫
 「名画」という言葉は、絵画と映画と両方指すので、この副題は「絵画」にしたほうがわかりやすかったと思う。歴史上の女性たちを描いた絵画と、描かれた人々の紹介24編。たいていはすでに知ってる人だけど、ホルバインの描いたデンマーク王女クリスティーナについては初めて読んだ。少女のうちに出戻り寡婦になったこの王女はヘンリー8世の4人目の妃候補にあがり、見合い写真として描かれた
のがこの作品。幸いにして4人目にはならずに、その後淋しいながらも平穏な一生を過ごせたーーああよかった。
 歴史のなかの男たち 肖像から語るその生涯、なんて本は出ないものか・・・。

『プルタークの物語』by阿刀田高
このごろ講釈本の多いこの作家。古代ネタはもともとあったのでさほど唐突でもない。プルタルコスは、関心はあるものの、ごく一部しか読んでないのでこういうのはありがたい。上巻はロムルス、ペリクレス、アルキビアデス、スッラなど。
コメント (4)
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