先日、ネロに関して書いた時に頂いたコメントを許可を得て引用。
「マンガでわかる世界の英雄伝説」 (サラ)
2018-10-01 20:34:59
知名度と言えば。
先日、書店で下記の本を見ました。
「マンガでわかる世界の英雄伝説」
「マンガでわかる世界の英雄伝説」
「マンガでわかる」とありますが、四コマまんがが多少あるだけど、まんが風イラストに人物解説を添えた本です。
ローマ帝国からは、
アレキサンダー大王/カエサル/ネロ/
ハンニバル/ブーディカ/
スパルタカス/ゲオルギウス
このメンバーの中で、「ネロは『英雄』じゃないだろー」と、つっこみたくなりましたが、そこは「知名度」で選ばれたんでしょうね。
「英雄」でネロを出すなら、アウちゃんを出せと言いたいとこですが、カエサルとだぶっちゃうんだろうなあ。。。そして、カエサルは「英雄」としてはずせない、と。
引用終わり。私もこの本を店頭で手にしてみた。前書きでは、「物語でよく取り上げられる人」も「英雄」の中に加えているという方針だという。それならばアウちゃんよりもネロが出てくるのはもっとも・・・なんだけどね。釈然としないな!
上記のは世界史の棚で見た。
よその店の児童書の棚で見つけたのが以下の本↓
『世界の歴史 人物事典』 成美堂出版 950円+税
「世界の歴史 人物事典」
2018年7月だからまだ新しい本。
英雄だの偉人だのと称していないので、ついでに言えば「重要人物」とも限定していない。「活躍した」、「ドラマが小説、マンガの主人公として取り上げられるような有名な人物を中心に」なので、善悪の基準で問題ありでも、歴史を動かしたとは言えなくても出てくる。
絵が総じてきれいである、それが時にはツッコミどころでもある。
カエサルがな~、「心やさしき独裁者」という表現もどうかと思うが、――表紙絵をアップでご覧頂きたい、シシィの右隣、ずいぶんキラキラ繊細系美形に描かれていて、これはむしろオクタのほうが合ってるだろ~? 「ハゲの女たらし」がきちんとふまえられていることはめったにないのだ。せめて頭髪は薄くして月桂冠でごまかして、渋めの壮年に描いておいたらどうなんだ。「オクタウィアヌス」の絵も悪くないけど。「性格:冷静で我慢強い」その他説明文は妥当。でも私にこの本を購入させたのは「親友との最強タッグ オクタウィアヌスにはアグリッパという親友がいた。アクティウムの海戦で敵を破るなど、病弱なオクタウィアヌスを支えつづけ、ローマ初の市民浴場をつくるなど、ローマの発展にも貢献した」と添えた部分である。
クレオパトラに関して、美女と書いてないことは中々重要な点。もちろん絵としてはきれいだけど。表紙ではマリー・アントワネットの右。そのまた右はジャンヌ・ダルク。
ルネサンスの芸術家たちにアルテミジア・ジェンティレスキも挙がっているのは〇。
ヒトラーがやけに若いのはまだしも、ヒゲがないのはダメ!せっかくのトレードマークは活かせよ。
ビスマルク、ナポレオン3世も若過ぎだよ。サン=テグジュペリ可愛すぎ。
概して美化してあるのに、実際に美女だったアレクサンドラ(ニコライ2世の妃)の絵がぱっとしないのはいかがなものか!
児童書の扱いなので、中学生の甥にでもあげるのが妥当なんだが、むしろ、歴史通の人と一緒にツッコミいれながら楽しみたい類の本である。
絵に力を入れているのに、誰がどれを描いているのか明確にしていないのはおかしい。担当メンバーの中に「憂」という名前があるけどもしかして氷栗優さん?と思う絵がある。少なくともああいうタイプの絵。氷栗さんのブログを見たところこれへの言及はなし。
「氷栗優 世界の歴史人物事典」で検索して、疑問の答えは出ないけど、日本史マンガに関しての氷栗さんのインタビューが見つかったので貼っておく。
「学研プラス 広報ブログ」