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拡大撮影システムの構築~その2~

2010年11月11日 | 観測グッズ
「イメージセンサーが見分けられる明暗模様の細かさの限界を知ろう」

ToUcamの画素ピッチは5.6μm(0.0056mm)です。

この画素ピッチのナイキスト周波数υnは
υn=1/(2d)=1/(2×0.0056)≒89(ミリ本)となります。

天体望遠鏡の遮断空間周波数υとイメージセンサーの
ナイキスト周波数υnに υn≧υ という関係が成り立てば
その望遠鏡の最高の解像を発揮した像の明暗模様を
余すことなく記録できるそうです。

HC-12mmを使ったシステムでは 89≧77 なのでほぼ理想と
言えますが、数字上はもう少し焦点距離を上げることが出来そうです。

適正倍率は M=υ/υn で求められます。
SE200Nυ=1/λF=1/(0.0005×5)=400
ToUcamυn=1/(2d)=1/(2×0.0056)≒89
M=400/89≒4.494 となります。

最適な合成焦点距離fcomは
fcom=Mf で求められますが
カラーカメラがベイヤー配列なのでMの2倍まで許容範囲です。

計算すると
fcom=2×4.494×1000=8988(mm) となります。
SE200Nの合成焦点距離は8988mmまでOKと言えます。

さて新システムで撮影した木星の合成焦点距離はどのくらい
だったのでしょうか?計算してみましょう。

拡大率 = 142mm/12mm-1 = 10.83
合成焦点距離 = 1000mm×10.83 = 10,830mm(F54.15)

わお、焦点距離が10mを越えています。

アイピースをHC-18mmにすると…
拡大率 = 142mm/18mm-1 = 6.89
合成焦点距離 = 1000mm×6.89 = 6,890mm(F34.45)

う~む、ちょっと足りないですね~。8,000mmは欲しいところです。
CCD面までの距離を10mmのばすと良さそうですが…、検討しましょう。

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