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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

宵明けの明星 観望記録(3/21)

2025年03月22日 | 金星
3月21日は日の出前に明けの明星として見えた金星が夕方に宵の明星として見える日なので、一日で金星を二度見する「宵明けのダブル明星ウオッチング」に挑戦してみました~。

 宵明けのダブル明星が見られると言っても条件的にはかなりキビシイです。仙台では日の出時の金星高度が5.1°で日没時の金星高度が3.9°です。

 実は前日の3月20日も日の出時の金星高度が4.3°で日没時が5.4°とほぼ同条件だったのでウオッチングに挑戦しましたが雲に阻まれまったく見えませんでした。

 で、3月21日は天気も良好だったので金星出の時刻05時09分から双眼鏡で磁方位84°付近を捜索したのですが… なぜかまったく見えません。光度は-4.2等級なのにどして見えないの~?

 5分~10分~15分と時間だけが過ぎていき、頭の中がはてなマークで埋め尽くされた直後のことです。あー、あった… 発見です! しか~し、これで-4.2等級もあるか~? いやいや絶対ないでしょ~

2025/3/21 5h27m00s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1600 f/6.3 1/500sec

 春霞で透明度が悪かったのは確かですが、いつも見慣れた金星のイメージにはほど遠い姿で… 少なくとも明星という称号は今日に限っては与えられない容姿でした。

 撮影画像を確認したらカメラが金星を捉えたのは双眼鏡で発見する23秒前のショットでした。

2025/3/21 5h26m37s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f340mm ISO1600 f/5.6 1/500sec 金星高度2.7°

 本日の観望ポイントとしては輝面比0.012の金星が肉眼ではどのように見えるのか、3倍の双眼鏡でも三日月型に見えるのかを確かめることだったのですが…

2025/3/21 5h36m08s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO1600 f/6.3 1/1000sec 金星高度4.6°

 7倍の双眼鏡でやっと見えている状態なので肉眼ではおろか3倍の双眼鏡でもその存在を確認することはできませんでした。視直径は59".4もあるのですがね~。

2025/3/21 5h39m02s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO800 f/6.3 1/800sec 金星高度5.1°

 おっと、太陽が顔を出しました。本日の日出時刻は05時38分です。

2025/3/21 5h39m22s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO800 f/6.3 1/500sec 

 あちゃ~しまった!太陽が見えて反射的にカメラを太陽に向けてしまったので金星を見失ってしまいました。う~む、双眼鏡で探しても金星が見つかりません。トホホ…

2025/3/21 5h40m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO640 f/5.6 1/5000sec 

 今回の金星内合の離角は約9°もあるので太陽の直近にあるという感じではなくて焦点距離150mmの望遠レンズで撮るとこんな感じで離れています。

 ということで、内合当日の金星を昼間に拡大撮影しようと準備をしたのですが雲がモクモクで昼間の金星も宵の明星も撮影することはできませんでした。ざんねん!

 3月21日の金星輝面比は0.012ですが、3月23日の輝面比が0.010で最も細くなるので天気が良かったら拡大撮影にチャレンジしてみることにしましょう。

 メモメモφ(.. )
・天文年鑑では金星内合日を赤道座標(太陽と金星の赤経が等しくなる日にち)であらわしているが、国立天文台では黄道座標(太陽と金星の黄経が等しくなる日にち)で金星内合日をあらわしているので若干のズレがある。天文年鑑に記載されている赤道座標での金星内合は3月21日だが、国立天文台の暦象年表では3月23日が内合となっており、この日の方が離角(約8°)も輝面比(0.010)も小さい。
〈参照:国立天文台「暦象年表 令和7年 2025」より抜粋〉



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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ich)
2025-03-22 07:22:39
晴れスターさん
 3/21は、私も内合の金星探しをしました。太陽との離角が10度弱あったので楽に見えそう?と思ったのですが、けっこう雲の多い空。しかし突然晴れた15時ころ、自動導入で望遠鏡を向けましたがファインダーには見えません。春霞か黄砂かPM2.5か、白けた空でさっぱりです。今回の内合はダメだったなぁ…と思ったら、このブログを読んで23日でも内合だと知りました。22日は墓参りで見られないので、23日晴れたら再チャレンジです。
 しかし「内合」の意味が2つあったとは知りませんでした。地球からの見た目基準なのか、地球軌道を基準にするのか、ということなんですかね。辞典的にはどうなのかと思いました。
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地心視赤経と地心視黄経 (晴れスター)
2025-03-22 14:52:31
ichさん
 どーもです。今日の午前中に金星の撮影を試みましたがさっぱり見えないので今回は縁がなかったものとキッパリあきらめました~。笑
 地球から見る金星は8年周期で同じ位置に戻ってくるので内合になる月は、1月→8月→3月→10月→6月の順で繰り返しますが気象条件を考えると3月と6月は透明度が悪いので(8月は暑すぎるので論外のさらに外!)1月と10月がいいですよね。離角も5~7°と近すぎず遠すぎずなので…
 さてさて、2つある内合時期のコトですが ichさんのお考えどおり地球から見ること基準か地球軌道(黄道面)からの運動基準かということだと思います。国立天文台のこよみ用語解説 天象 を見ると、留は惑星の地心視赤経の時間変化が0となる瞬間、合は太陽と惑星との地心視黄経が等しくなる瞬間、衝は太陽と外惑星との地心視黄経の差が180°となる瞬間と解説(定義?)しています。理にかなっていると思います。天文年鑑は使用上の注意に書いてありますが「天体の位置データは視位置の値であり惑星の衝・合・東矩・西矩・留は視赤経を基準にした時刻である」と説明しています。つまるところは2つの内合時期は観測者の側で目的に応じてチョイスしてください…ということなのかもですね。
 気温が高くなってやっと春めいてきましたが春霞と黄砂とPM2.5のトリプルパンチがやって来そうな気配で心も空もしらけ気味で~す。
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