ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

星降る夜

2009年07月24日 | ノンジャンル
現場は今日が最終日。

何とかやり切ろうと、ナイトワーク。
終わったのが9時を過ぎた頃。

周りは真っ暗。 だが遥か地平線は、暗い紫、赤、
オレンジの線を細い刷毛で刷いたように朧に仄めいている。

光を遮る物のない荒野の夕暮を前にするなら、そこには
思考などなく、ただ詩情があるのみである。

ホテルへの帰り支度を終えて再び表に立てば、
そこにはただ闇が広がるのみ。
これほどの闇は、日本にも少ないに違いない。

つと空を見上げると、手に届くほどの近さに無数の星々。
これが見たかった。
ヴィーナスなどは、あきれるほどの大きさと輝きで、
すぐそこに浮かぶ。

頭上にのしかかるような、巨大な北斗七星に気がつく。
確か、長崎でもはっきり見えたが、これほどの大きさでは
なかった。

都会で住む我々が見ているのは虚構の星かも知れない。
漆黒の闇に包まれた大地に立ち、この星空を見上げた時、
私は確かに宇宙の中心にいるような気がしたのである。