ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

入札改革 その2

2012年08月07日 | 入札・談合
浦安市の工事入札落札率、どれも高落札率であることは再三お知らせ済みですが、市は最近(5月から)最低制限価格を事後公表するようになりました。

国土交通省の全国調査では、予定価格、低入札価格調査基準価格、最低制限価格のどれも事後公表する傾向になりつつあるのですが、我が市は1億5千万以上の工事案件に限って、試行的に最低制限価格のみを事後公表にしています。

最低制限価格を事前公表すると、
①安易な数字(最低制限価格そのもので)で入札に参加し、きちんと計算しなくなる
②最低制限価格での横並び現象が起き、「籤」で落札者を決めることになる

この①、②の現象を避けるため、当面は最低制限価格を事後公表することにしたそうです。
(「当面」とはいつまでを指すのかは、定かではありません。)


入札契約適正化法に基づく実施状況調査の結果について(平成23年1月24日)によると、

(1)予定価格等の事前公表(事後公表、非公表との併用を含む。)については

都道府県は76.6%(21年度78.7%)
指定都市の84.2%(21年度88.9%)
市区町村の62.0%(21年度62.3%)

の団体で実施しており、減少しています。

(2)低入札価格調査基準価格の事前公表(事後公表、非公表との併用を含む。)については

(制度導入団体のうち、)
都道府県は平成21年度と変わらず8.5%、
指定都市の15.8%(21年度16.7%)
市区町村の12.8%(21年度15.7%)

の団体で実施しており、減少しています。

(3)最低制限価格の事前公表(事後公表、非公表との併用を含む。)については

(制度導入団体のうち、)
都道府県は7.1%(21年度7.3%)
指定都市は15.8%(21年度11.8%)
市区町村の17.3%(21年度19.0%)

クリック入札契約適正化法に基づく実施状況調査の結果について

雑感:
最低制限価格で横並びすることを問題視するよりも、浦安市の工事入札で高落札率が続いていることを問題にしてほしいです。
それを避けるには、予定価格の事前公表を止めることも一案ではないでしょうか。
浦安市が予定価格を事前公表していなかった頃、私は議会で事前公表をすべきだと主張しました。それは、当然に自由な競争を前提としての入札がおこなわれることを予測しての話でした。
一定の条件さえ満たせば誰でもが入札に参加できる制度を前提にしての提案でした。

しかし、入札参加資格で「市内に本店がある」という条件を課しての入札を基本に行うようになった現在、事前公表することは、限りなく高値/予定価格にすれすれの高値での入札参加を助長する結果になっています。

これが一番の問題なのですが、そこからは目をそらして、最低制限価格の事後公表ということだけをやる意味が良くわかりません。

議会報告表面一覧をみれば、最低制限価格を事前公表することが問題だとはとても思えません。
   ↓
クリック議会報告ひろば表面
クリック議会報告ひろば裏面




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