雨雲が奥羽の山々を包み隠し霧雨がべったりとフロントガラスを濡らす中、オトリを繋ぐ目的のため県境を越えた。
2週間以上にも渡った高水からの引き際を狙っての釣行は、今季4度目の桧木内川。
10:30、Fオトリ店前に入るもいつも見慣れている水位からはまだ20センチの高水。
しかし右岸足元にはしっかりと垢が残っており、盛んに野アユが跳ねる光景もあって、もしやの爆釣もあり得るのではと期待が膨らんだ。
オトリを泳がしてみると、跳ねが多い割には天候のせいなのであろうか追いはあまりに淡白でまるでしつこさがなく期待外れであった。
やっと掛かっても7月には殆ど見ることのなかったカウント外のビリアユ(15~10センチ)だ。
やがて竿出し前から頭上にあった黒雲から、パラパラと雨粒、そして猛烈な豪雨へと変わる。
大粒の雨は激しく川面を叩き白く泡立たせ、発生した霧が視界を奪い時として目印の行方を見失う。
開始から30分、撤収したくてもここまではまだオトリサイズの確保には至っていないオラ。
それでも突然雨が上がって青空を覗かせる場面もあったが、それはほんの一瞬だけで再び激しい降りに変わる。
目まぐるしく変化する天候に翻弄されながらも、なんとか目標を達成せんと濡れ鼠になって頑張るオラ。
はたから見れば、なんてバカなヤツと思われても仕方がない。
いつものチャラ瀬が早瀬に変化した辺りで、まるで追い気のない白い18センチをやっと絡め獲る。
しかし上流域でもかなりの降雨量になっているらしく、目の前はたちまち濁りが入り水位が急上昇。
同時に野アユの跳ねもなくなり、オラの仕掛けにはビリアユの反応もなくなった。
大量の草が流れ、お盆の供物が流れ、何やら獣の死骸なんぞも目の前を流れて行った。
頻繁に絡みつく刈り草、さすがにオラの我慢も限界を超えた。
気が付けば開始の時点に比べると足元でも既に20センチ以上の増水。
実釣1時間でオトリになるサイズは18~16センチが3尾。
その中で畜養に耐えられそうなのは僅かに1尾だけと大誤算となったが、止むを得ず無念の早上がり。
再開したばかりのオトリの循環が再び途切れそうなまずい状況に陥った訳で・・・。
週末までに何とかしなくては。
本日のオトリ獲り、やはり東に向かうべきだったと反省するオラであったが・・・。