yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

新学期

2012-02-16 07:32:58 | 文化
最近、秋入学を東京大学が提唱したことが話題になっております。そこで、日本の新学期の歴史を調べてみました。
江戸時代の寺子屋、私塾、藩校などでは特定の入学時期はなく、随時入学というおおらかなものでした。
さて、明治維新により西洋の教育が導入され、高等教育機関では9月新学期が主流になりました。1886年(明治19年)には富国強兵策の影響により、政府の会計年度も4月から3月となり、小学校も4月新学期になりました。旧制高校、帝国大学は9月新学期を維持していましたが、1919年には旧制高校が、1921年には帝国大学も4月新学期となりました。
こうして、日本においてはほとんどの新年度が4月開始となり、約100年間これを維持してきましたので、桜が満開になる頃、新学期を迎えるのがわが国では当たり前の光景となりました。
さて諸外国をみると、欧米諸国は9月、中国も9月。オーストラリア、ニュージーランドは2月、韓国は3月と様々です。しかし、9月新学期という国が圧倒的に多いので、今では9月新学期が世界標準のようになっています。
東京大学が世界標準に合わせて秋入学を打ち出したのには、このような背景もあると考えられます。産業界からは評価する意見もありますが、9月新学期の影響する所は大変大きいので、慎重な判断が必要とされるでしょう。
コメント
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