yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

内藤國雄九段

2010-09-25 07:09:38 | 将棋
将棋の内藤國雄九段(現在70歳)の話です。昭和14年(1939年)神戸市生まれ。昭和51年に弦哲也のデビュー曲である「おゆき」を歌い歌謡界にデビューしました。「おゆき」は弦哲也の最初のヒット曲となり、昭和51年から52年にかけてミリオンセラーになりました。弦哲也は、その後、2000曲以上の作曲をして歌謡曲界の大作曲家になりました。
 内藤さんは、「棋士の中で最も歌がうまく、歌手の中で最も将棋が強い人物」と言われました。神吉広充七段は「将棋も指せるタレント」とも言われていますが、神吉さんは内藤九段の将棋の弟子です。内藤九段のように二足の草鞋が成功した例は珍しく、余程才能に恵まれた方なのだと思います。その上、人柄もさわやかで、かつ包容力のある方です。
 「歌唱も将棋の対局も、ただ一回限りの真剣勝負という点では同じ」と、以前、語っていらっしゃったのを記憶しています。
 9月21日のNHKの「歌謡コンサート」には弦哲也、石川さゆり、都はるみ、水森かおり、山本譲二さんなどの一流の歌手と共に出演して、「おゆき」を見事に歌っていました。
 内藤さんの棋歴は、1958年に四段、1967年に八段、1974年に九段ときわめて順調に昇段しました。有名な坂田三吉の孫弟子にあたり、坂田譲りの奔放な棋風は自在流と呼ばれ、飛車角が躍動する空中戦法の名手です。棋聖、王位、王座、棋王、NHK杯戦などで13回優勝し、2000年には千勝を達成して大棋士の仲間入りをしました。関西棋界では総帥とされています。また、詰将棋作家としても有名です。

下の図は優れた詰将棋に与えられる最も価値のある看寿賞(特別賞)を受賞した作品です。ご覽の通り、攻め方の形が駒を並べた時の初形という趣向を凝らした図であり、非凡な作品です。この図には40枚の駒が、すべて盤上にあるという難度の高い趣向も加わっています。


8六馬、9四玉、9五馬、同玉から始まり73手で詰みます。
蛇足になりますが、日本将棋連盟からいただいた私の将棋の免状には羽生善治名人と内藤國雄九段の直筆署名があります。
コメント (1)
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